かくして両者は、まるで正反対の方向性を持った思考様式だ。従って、英語を学ぶにあたり真っ先に把握すべきは、この「中心から外へ」という思考様式なのである。だから、それを教えるとき、英語思考の原点たる“I"から始めるべきなのだ。それによって“I"から外に広がる思考が理解できれば、英語人たちの論理で発展してきたインターネットに展開する「表現・公開・共有」文化に溶け込める。それが大公開時代を生きる指針だ。
“I"を表現するのが大公開時代。さまざまなツールや仕組みを使って、ウェブ上に“I"を投影していく。すると、“I"を起点とするネットワーキングが始まる。集団ではなく個人が大切な時代だ。
人生の原点は“I"。自分という“I"を大切にするとともに、相手の“I"も尊重する。自分が生きていることが人生の原点であり、一人一人が生きていることが社会の原点であるということを、大人は子どもたちに真摯に伝えているのだろうか。
筆者紹介─塩澤一洋
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「難しいことをやさしくするのが学者の役目、それを面白くするのが教師の役目」がモットーの成蹊大学法学部教授。専門は民法や著作権法などの法律学。表現を追求する過程でMacと出会い、六法全書とともに欠かせぬツールに。2年間、アップルのお膝元であるシリコンバレーに滞在。アップルを生で感じた経験などを生かして、現在の「大公開時代」を説く。
(MacPeople 2007年3月号より転載)









