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最強のDX10 GPU「GeForce GTX280」登場!

2008年06月16日 23時05分更新

文● 小西利明/トレンド編集部

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GeForce GTX280

GeForce GTX280

 米エヌビディア社(NVIDIA)から、DirectX 10対応のウルトラハイエンドGPU新製品GeForce GTX280」と、ハイエンドGPU「GeForce GTX260」が登場した。今までのネーミングルールと異なる「GTXxxx」という型番を付けるなど、NVIDIAが同シリーズに賭ける意気込みが名前からも伝わってくる。

 GeForce GTX280は、従来のハイエンドGPU「GeForce 9800 GTX」の上位に位置するGPUだ。アーキテクチャーの基本は前々世代の「GeForce 8800 GTX」にあるが、将来のゲームやより複雑化するシェーダー、大容量のメモリーに合わせて、アーキテクチャーを修正しているという。65nmプロセスで製造され、トランジスター数は約14億個にものぼる。

 GPU内の演算ユニットであるStream Processor(SP)は240基と、9800 GTX(128基)の2倍近い数を搭載している。GPU自体のクロック周波数は602MHz(SPのクロックは1296MHz)で、9800 GTXの675MHzよりやや下がっている。

 ビデオメモリーには、メモリーインターフェース幅512bit、メモリークロック1107MHzのGDDR3を採用。メモリー搭載量は1GBが標準と、非常に大容量となっている。

 一方のGeForce GTX260は、GPUのクロック周波数は576MHzメモリーインターフェース448bit、メモリークロックは999MHzのGDDR3を896MB搭載する。

玄人志向が発表したGTX280搭載カード「GF-GTX280-E1GHW」

玄人志向が発表したGTX280搭載カード「GF-GTX280-E1GHW」。2スロット仕様で、デザインはリファレンスデザインのままのようだ

 両者ともDirectX 10とShader Model 4.0に対応する点は、従来のGeForce 8/9世代と変わらない。競合である米AMD社のGPUが対応する、DirectX 10.1には対応していない。そのほかに、3枚の搭載カードを使ったマルチGPUソリューション「3-way SLI」にも対応している。

GTX280搭載カード3枚を使った3-way SLI構成

GTX280搭載カード3枚を使った3-way SLI構成のイメージ

 HDビデオ再生支援機能としては、従来どおり第2世代の「PureVideo HD」をGPUに内蔵。H.264やVC-1などBDソフトで使われるコーデックのハードウェアデコードを行なえる。もちろん、デジタル映像出力はHDCPに対応しており、HDCP対応ディスプレーと組み合わせて、BDソフトの映像出力が可能である。

 GTX280/260搭載カードは、リファレンスデザインでは大型の冷却ユニットを備える2スロット仕様のカードとなっている。パソコン側とのインターフェースはPCI Express 2.0 x16。消費電力はGTX280が約236W、GTX260が約182W、CPUの最高温度はなんと105度! ウルトラハイエンドGPUに相応しい(?)大食いのGPUとなっている。

 NVIDIAからの発表に合わせて、エムエスアイコンピュータージャパン(株)や玄人志向ブランド(CFD販売)から搭載カードが発表されたが、それらの予想実売価格は7万円台半ば~8万円と、非常に高価なグラフィックスカードとなっている。GTX260搭載カードも約4万円台後半と、9800 GTX搭載カードの出始めと同等の価格だ。

 そのほかにも、(株)サードウェーブから、GTX280搭載パソコン「Prime Galleria XG」「Prime Galleria QX」が発表されている。

 2008年のGPU業界をリードする、待望のウルトラハイエンドGPUとなりそうだ。

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