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WWDC 2008リポート Vol.1

3G iPhone発表直前!? あらためてiPhoneの使用感を検証

2008年06月09日 21時01分更新

文● 宮本朱美

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GPS/Googleマップ機能

 iPhoneが内蔵するGoogleマップには、携帯電話基地や公衆無線LAN基地の位置から自分の現在地を測定できる簡易GPS機能が備わっている。筆者はガーミン社のハンディーGPSも愛用しているが、高層ビル街や屋根のある歩道では、GPS衛星がキャッチできないため位置がわからなくなることが多い。

 その点、iPhoneのGPS機能は、高層ビルの谷間や屋内でも携帯電波か公衆無線LANが届くので、都市部でのナビゲーションには役立った。サンフランシスコ市内をバスで移動したが、移動中にiPhoneのGPS機能を使うと、いまどこにいるのかかなり正確に把握できるため、あとどのくらいで目的地なのかわかり、安心して乗っていられた(○○通りと○○通りの間程度の精度がある)。

ハンディーGPSの場合は、乗り物の窓に押し付けるようにしないと位置を確定できないため、これはiPhoneのほうが使いやすい。初めての場所でも迷子にならないので、旅行中にはとても便利だろう。ただし位置を特定するには3つ以上の電波をキャッチする必要があり、ひとつしかキャッチできない場合は大雑把な位置しか表示しない。

また、iPhone内蔵のGoogleマップには、GPSで取得した現在位置から近い店や場所を検索する機能がある。「今いる場所から近い映画館はどこかな」などというときに威力を発揮する。Contacts(住所録)とも連動し、地図上の検索欄にある本のマークをクリックすると、登録された相手の住所を地図上にさっと表示できる。

出発地と目的地を選んで、ルートを検索する機能もあるが、今のところ車での移動経路しか探索できない。パソコン版のGoogleマップは、北米で車のルート検索に加えて公共交通機関(バスや電車)の検索機能も追加されたので、iPhoneでも公共交通機関のルート検索に早急に対応してほしい。

あとはせっかくGPSがあるのだから、撮影した写真にGPS情報(ジオタグ)を付加する機能をぜひ搭載してほしい。そうすれば、写真をFlickrやPicasaといったオンライン写真アルバムに公開したときに、自動的に地図上に写真を配置できて便利に違いない。


【GPS/Googleマップ機能】
○  高層ビル街や屋内など、従来のGPSが苦手な場所でも位置を表示できる。Googleマップと連動し、GPSで取得した現在地に近い店や場所を検索できる。アドレスブックに登録された住所を地図上にさっと表示できる。

×  撮影した写真にGPS情報を付加できない。現在地の情報が自動で更新されない。GPS情報を保存できない。公共交通機関を検索できない。


(次ページに続く)

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