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松村太郎の「ケータイが語る、ミクロな魅力」 ― 第26回

フルチェン・ナカチェン「re」

2008年06月05日 16時00分更新

文● 松村太郎/慶應義塾大学SFC研究所 上席所員

フルチェン
【今週の1枚】ベースとなる黒い筐体をすっぽりと隠す外装。質感の高い金属も活用したとてもいい仕上がりで、これまでの「着せ替えケータイ」の概念を覆す

 3日に行われたauの夏モデル発表会。ここでケータイの常識を覆す「フルチェン」ケータイが発表された(関連記事)。ソニー・エリクソン製の端末「re」は、外装も内装もまったく新しくすることができるのである。このケータイには、さまざまな意味が込められていると思うのだ。



「2年縛り」がもたらしたもの


 ケータイの買い方が変わった。これまでの「販売奨励金制度」に頼る新規契約や機種変更の促進施策はもはや影を潜め、月額基本料金の優遇と連動した一括払いや割賦契約、分割払いといった新しい買い方に落ち着きつつある。これらの買い方のコンセンサスは、約2年は同じ端末を使ってもらおうという点。

 ケータイの新モデル発表会を取材して回る身としては、ここに矛盾を感じたりしている。

 各社は、端末に備わる新しいコンテンツやコミュニケーションのサービス、アプリケーションをこぞってリリースするが、その多くは「今回発表された新しい端末から」という条件が付く。そうした新要素は、飽和しているとはいえまだわずかにいる新規契約の人や、ちょうど端末を変えるタイミングにいる人にとっては大いに動機となるとは思う。しかし、2年間という契約に縛られている人はどうするのだろう。

 魅力的なサービスを揃えることは重要なのだが、そのサービスを使いたいからと言って、すぐに対応端末を利用できる状況にはなっていない。特にコミュニケーションサービスは、同じサービスに対応した端末を持った相手がいなければ使われることがないし、コンテンツのサービスは対応端末を増やさなければ、コンテンツ提供者が付いてこない。なんらかの対応が必要だと感じている点だ。

 一方、利用者にとっても2年間という時間は長い。

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