待機電力を3分の1に抑えられる「AQUOSブルーレイ」
シャープ(株)は19日、液晶テレビ「AQUOS」および関連機器の新製品発表会を開催した。注目は、7月1日に発売するBlu-ray Discレコーダー「AQUOSブルーレイ」が、MPEG-4 AVC(H.264)での録画に対応したことだ。
MPEG-4 AVCで内蔵HDDへの直接録画が行なえる。録画モードは「2倍モード」(12Mbps)、「3倍モード」(8Mbps)、「5倍モード」(4.8Mbps)が用意されており、画質のカスタム設定も可能だ。
一番圧縮率が高い「5倍モード」で、1TB HDD内蔵の「BD-HDW30」(予想実売価格28万円前後)で約450時間、500GB HDD内蔵の「BD-HDW25」(18万円前後)で約220時間、250GB HDD内蔵の「BD-HDW22」(15万円前後)で約110時間の記録が行なえる。
MPEG-4 AVCでBDに直接録画することはできないが、録画した映像をBDにダビングすることが可能だ。5倍モードの場合、25GBのBDメディアに対して約10時間50分の録画が行なえる。なお、従来からあるMPEG-2 TS(DRモード)では、BSデジタル放送で約2時間10分の記録だったため、5倍長く記録できるようになった。
5倍モードではデータ放送とサラウンド音声が省かれるが、2倍モードと3倍モードではそれらも含めてそのまま保存できる。
本体には、待機時の消費電力(BD-HDW30で1W)を約0.3Wにまで抑える「エコモード」スイッチを搭載。エコモード時はリモコン操作を受け付けないが、予約録画の実行は行なえる。長期の不在などで主電源を落としたいが録画予約もしたい、という場合にエコモードで電気代の節約ができる。
そのほか「AQUOS」のHDMI搭載モデル(旧機種を含む)と接続した際、映像をAQUOS個別の機種に最適化する「AQUOS純モード」を搭載。ただし具体的にどのような処理を行なうのかは公表されなかった。
なお、DVDメディアへはMPEG-2形式でのみ記録できる。MPEG-4 AVCで記録する「AVCREC」には非対応となる。
予想実売価格は、BD-HDW30が28万円前後、BD-HDW25が18万円前後、BD-HDW22が15万円前後となる。
BDレコーダーはAQUOSブルーレイがMPEG-4 AVCに対応したことで、市場のほとんどのBDレコーダーが高圧縮モードを搭載した形になる。今後BDレコーダーの商戦が激しさを増しそうだ。