米マイクロソフト社のマッキントッシュ ビジネス ユニット(以下、Mac BU)は14日、「Office 2008 for Mac 向け Service Pack 1」(以下、Office 2008 SP1)の提供を開始した。
Office 2008 SP1は、「Microsoft Office 2008 for Mac」の脆弱性や安定性を改善するアップデーター。Office 2008に付属する「Microsoft AutoUpdate」を使ってダウンロードおよびインストールできる。また、同社のウェブサイト「Mactopia Japan」からアップデーターをダウンロードすることも可能だ。
修正される主な項目は、以下のとおり。
「Excel」
・Excel 2008 for Mac(以下、Excel 2008)とWindows版Excel 2003および2007とのファイルの互換性を改善
・グラフの誤差範囲の設定を独自に指定するための機能を復元
・Excel 2008ワークブックを印刷する際の信頼性を改善
「Entourage」
・カレンダーのOffice アラートの改善
・Exchange メッセージからの添付書類削除、サーバーとの同期化、AppleScript経由によるExchangeサーバーメッセージの内容編集、および変更のサーバーへの同期を含む、同期化サポートの全体的な改善
・サードパーティー製のツールで作成した画像の表示、送信
「Word」
・表の精度の向上
・見出しマップにおいて選択されている項目について信頼性と応答性を改善
・ノート レイアウトでのフォーマット機能、録音中のステータス、およびさまざまな表示オプションのアップデート
「PowerPoint」
・高解像度プリンターで印刷する際にクラッシュする問題の改善。また一部の大規模なプレゼンテーションの印刷速度を大幅改善
・Windows Mobile 搭載の携帯端末での、Mac PPTXファイルの表示
・AppleScriptのPowerPoint Selectionオブジェクトを利用し、PowerPoint内で現在選択されている項目を操作するカスタムスクリプトを実装可能
なお、このアップデートには、同社が以前リリースした「Office 2008 12.0.1 更新プログラム」の内容も含まれている。
さらにMac BUは、Office for Macの次期バージョンで「VBA」をサポートすることも発表した。同社は、2006年8月のWWDCにおいてOffice 2008ではVBAをサポートしないと発表し、実際にそのとおりになっていた。これは、Office 2008の開発ではユニバーサルバイナリー対応を優先する関係上、VBA対応は見送られた格好だった。しかしOffice 2008のリリース後、やはり複数のプラットフォーム間でマクロを共有するユーザーにとってVBAのサポートが重要であると考え、次のバージョンでの対応に向けて現在開発を進めているとのことだ。