画質というよりデジタル放送の利点を楽しめ!
デジタル放送の魅力は画質だけではない、と個人的には思っている。まずは電子番組表(EPG)だ。新聞のラテ欄を見なくても、「ザ・テレビジョン」を買わなくても番組をチェックできるのが魅力である。
1週間後までの番組表を表示できるが、番組検索機能は搭載していないので、近隣時間帯の番組をチェックするぐらいが現実的だろう。
もうひとつ魅力なのは字幕。自宅の環境をデジタル放送にしてから、深夜にテレビの音を消して、ポータブル音楽プレーヤーで好きな音楽を聴きながらテレビを眺めることが多くなった。こんな至高の贅沢ができるのは、くっきりした字幕放送があるからだ。
データ放送もデジタル放送の魅力のひとつだが、HVT-T100では未対応となる。本体に通信機能を備えていないため、双方向通信ができないのだ。
「エコ」と「デジタル」を両立してこそイマドキの人
アナログ放送停波まで、あと3年しかない。今、最新のデジタルテレビを買うよりも、2011年になるまで待った方が安いし、機能もいい(きっと)。そう思っても、テレビが壊れてしまった場合はしょうがない。思い切って買い替えるのもいいだろう。
そこであえて2~3万円の中古のアナログテレビを買ってこの場をしのぐ、という考え方は「意志を貫く男」として評価できる。が、もし古いアナログのパソコン用ディスプレーが手元に転がっているのなら、これを活用しない手はない。
別の選択肢は2万5000円程度で購入できるパソコン用地デジチューナーカードだと思うが、スペックが足りない人や録画はしないので価格の安さにこだわりたい、という方にお勧めだ。
ちなみに筆者はデジタルテレビを持っているので活用の機会がない。そこで、HVT-T100を編集部の若者に紹介してCRTディスプレーを譲ってあげよう、と画策している。この場合も「地球にやさしいエコな人」と「なんとなく頼れそうな先輩」という、2つの名声を入手できる一石二鳥の展開を期待しているのだが……。