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手段を問わないTVキャプチャー環境 第2回

[特集]深夜アニメをフルコンプ!

手段を問わないTVキャプチャー環境【アナログチューナー編】

2008年05月13日 22時12分更新

文● 伊藤 裕也

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アナログチューナーでは画質に差が出やすい

 今までインターフェースや使い勝手を検証してきたが、やはりアナログでも画質が良いのに越したことは無い。そこでアナログチューナーを使用するにあたり、メインとなる画質補正機能の「3D Y/C分離」「3Dノイズリダクション」「ゴーストリデューサ」について紹介していこう。

3D Y/C分離

 テレビ放送などに利用される映像信号は、伝送効率を上げるために輝度信号と色信号を合成したコンポジット信号が利用して発信し、それをテレビなどで表示する際には信号を分離して映像を再現している。この際の分離の精度が低い場合に、画面の色にじみや輪郭や境界の変色などが発生してしまう。この分離精度を高めて実際の画像に再現するのが3D Y/C分離だ。

左が3D Y/C分離を使用していない状態で、右が使用した状態。赤い囲み部分の変色が無くなっているのが確認できる(画像提供:バッファロー)

3Dノイズリダクション

 3Dノイズリダクションとは、アナログ映像の中で連続する2つの画像を比較することで、映像全体に乗ったノイズを取り除く技術。これにより、映像の発色を高めたり、深みのある映像を表示することができる。

左が3Dノイズリダクションを利かせる前の画像だ。右の方が明るくはっきりと表示できている(画像提供:バッファロー)

ゴーストリデューサ

 ゴーストは電波状況によって発生する映像の多重写りのことで、アナログ電波ならではの現象だ。ゴーストリデューサとはその名の通り、ゴーストを除去することで残像のないはっきりとした映像を表示できるの特徴だ。

左はゴーストリデューサをオフにした状態で右がオンにした状態。オフの状態では目にも悪そうだ(画像提供:バッファロー)

 上記に触れた高画質化回路はもちろんアナログ回路の設計にソフトのチューンなどさまざまな要素が絡む。優秀なのは高画質化回路をフル搭載するハイスペックモデルの「GV-MVP/GX2W」で、「PC-MV9H/U2」も若干映像が粗くなるものの良好なレベル。「GV-MC/TZ」では動きのある部分が潰れるうえに残像として残りがちで、3mほど離れた場所からの視聴なら気にならないだろうが画質重視の人には厳しい。

 今回紹介している製品の高画質化回路への対応は以下の表の通りだ。「PC-MV9H/U2」の3Dノイズリダクション(3DNR)は3D Y/C分離と排他利用となるため△としている。

GV-MVP/GX2W PC-MV9H/U2 GV-MC/TZ
3D Y/C分離
3Dノイズリダクション
ゴーストリデューサ ×

(次ページへ続く)

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