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企業内検索でもGoogleと全面対決!?

MSが買った、もう1つの検索エンジン

2008年04月29日 08時00分更新

文● 小橋川誠己/アスキーネタ帳編集部

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MS、別の検索エンジン「FAST」の買収を完了

 4月28日(日本時間)現在、米ヤフーの買収ではいまだ微妙な状況にあるマイクロソフトですが、別の検索エンジンの会社の買収は無事に成功したそうです。

 4月25日(米国現地時間)、米マイクロソフトはエンタープライズサーチ(企業内検索)を手がけるファストサーチ&トランスファ(FAST)の買収が完了したと発表しました。FASTは、ノルウェーに本社をおく専業ベンダー。マイクロソフトは今年1月、FASTを12億ドル(日本円で約1255億円)で買収すると発表していました。

 今回の買収によって、FASTのジョン・マーカス・ラービックCEOは、マイクロソフトのエンタープライズサーチ担当コーポレート・バイスプレジデントに就任。FAST製品のほか、マイクロソフトの「Search Server 2008 Express」「Microsoft Office SharePoint Server 2007向けサーチ機能」といった製品の開発にあたるとのことです。

MS、別の検索エンジン「FAST」の買収を完了

FASTのWebサイトにはすでにマイクロソフトの子会社(Microsoft Subsidiary)の文字。

 エンタープライズサーチの世界では、米オラクルやIBMといったエンタープライズ系のベンダーのほか、グーグルも「Google Search Appliance」(GSA)で進出しています。ただ、エンタープライズサーチ自体、まだ企業に幅広く普及しているとはいいがたく、国内の市場規模は49億円ほどに過ぎません(2007年度、アイ・ティ・アール調べ。ソフトウェア製品のみの金額)。

 FASTを買収したことで存在感を増したマイクロソフトが、今後、「企業内検索ならマイクロソフト」という状況を作り出せるのでしょうか。グーグルとの対決はここでも注目です。

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