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松村太郎の「ケータイが語る、ミクロな魅力」 第21回

いつでもどこでも、株ケータイ「920SH YK」

2008年04月24日 18時00分更新

文● 松村太郎/慶應義塾大学SFC研究所 上席所員

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気になり始めたら止まらない


 そんな学びの多い株取引だが、別に増えた心配事もある。

 株取引というのは、浮き足立つというか、そわそわしてしまうというか、どうして特殊な心理状態を生み出すのだろう。たとえじっくりとその銘柄を持っていようと思っていても、ついつい日々の市況やそれに影響しそうなニュースは気になるし、為替相場や競合他社の値動きにはやきもきさせられる。経験不足だから、ということもあるかもしれないけれど。

 株取引を始めた当初、朝ちょこっと市況をチェックし始めると、ずっと情報検索をしたり、変わりゆく市況に張り付いて、11時の前場が終わったところでハッと我に返る、なんて経験があった。高校生のお小遣い程度の金額ですらこうなのだから、数億円規模の運用なんてどうなってしまうのだろう。いずれにしても株は、持っているとそれだけで関連情報をたくさん得ようとするし、すぐに取引をしたくなるモノなのだ。

 だから株は、ケータイと割とすんなり結びつけることができる。いつでもどこでもウェブにアクセスできる媒体だからこそ、株取引にとってパソコン以上に好都合だ。

 実際、ネット証券では、パソコン向けウェブサイトでの取引に加えて、ケータイ向けアプリを提供しているサービスが多く見られる。

 ケータイで株価の現況をチェックしたり、株の売買をオーダーすることができるアプリは、企業の「トイレの中」でよく使われているという話を聞く。ケータイのアプリで株取引、というのはさすがに職場や喫煙室でおおっぴらにできないので、トイレの個室にこもってやるのだろうか。気になり始めたら止まらない、という株取引にフィットした媒体であることはわかるが、何もトイレの中でやらなくてもね。



「Y!」が「株」に


ボディー外観

ボディー外観は、厚みをスリムに押さえつつ、質感のいいテクスチャーのパネルを採用している

 そんなケータイと株取引の関係をもっと親密にしてくれそうなのが、この920SH YKだ。ちなみにこの最後の「YK」というのは何の略だろう。「円・株」だろうか。あるいは誰かのイニシャルだろうか(と、言ってしまうとほぼ答えであることがわかってしまったけれど)。

 端末のベースモデルは、AQUOSケータイの「920SH」になる。株ケータイは、ソフトバンク端末ではおなじみの「Y!」ボタンが、株のチャートと¥マークの「株」ボタンに変更されていて、このボタンを押すとSBIイー・トレード証券のアカウントで利用できる株取引用のアプリが起動する。

株ボタン

「株」ボタンを押すとこの画面が現れて、すぐに取引を始められる(SBIイー・トレード証券のアカウントが必要)

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