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長~く使える極上のPCケース 第4回

[特集]We Love Case! こだわるから楽しいんだ

長~く使える極上のPCケース【アンテック編】

2008年05月01日 14時46分更新

文● 加藤 勝明

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デュアル電源搭載でハイエンドパーツも余裕

P190
作業時間:35分

 アンテックの代表作といえば2005年に登場した「P180」、その後継である「P182」だろう。余分な装飾を極力排除したデザインに魅せられた人も多いかもしれないが、P180の真の魅力は、熱とノイズを極力低減させる「デュアルチェンバー構造」の採用だ。ケース内部を上下に分割し熱源を分離するのが狙いだが、同時にケース内の構造もしっかり整理できるというメリットもある。この構造をそのまま大型ケースに応用したのがこの「P190」だ。

1200Wデュアル電源搭載のフルタワー静音PCケース「P190」

 本連載は基本的に電源ユニット別売りのケースを中心に紹介しているが、P190は電源ユニットを組み込んだ状態で提供されている。とはいっても只の電源ではなく、650Wと550Wの電源ユニットを2台搭載するという仕様になっている。高価な電源ユニット1台よりも、比較的安価な600W程度の電源2つの方が安価で提供でき、さらに出力も安定させやすいというメリットを優先させた結果だ。もちろんスペースも無駄に消費してしまう訳だが、今後1000Wオーバーの電源が安くなるまではこうしたデュアル電源というソリューションも悪くないだろう。

フロント開けて

フロントのカバーを開けると、まず目に飛び込んでくるのは面積にして半分以上を占めている吸気口。下段はHDDや電源ユニットのブロックへ、上段はマザー等が入るブロックへ空気を送り込むためのものだ

エアフィルター

吸気口のパネルも開閉式になっており、開くとそこにはエアフィルターに直接アクセスできる。エアフィルターにアクセスするためにフロントパネル自体を外さなければならないケースも多いが、P190は常に清潔に保つことが容易になっている

スイッチ部分

Nine Hundredと違い、P190はフロントに電源スイッチやUSBコネクターを配置する実にスタンダードな仕様。床置きにすることを前提にした場合、腰をかがめないとアクセスできないUSBポートは若干使い難い印象だ

天井

天井部分には2連装14cmファン。内部の熱をこれでガンガン吸い出す設計だが、Core 2 Duoのような低発熱CPUを定格で使う限りは、特に2つ回さなくてもよい感じがする

側板の内側も真っ黒だが、これはスチール板にプラスチック+ゴムの2層パネルで消音効果を高めた結果だ。左側面には大きな吸気口の内側には20cmの超大型ファンが設置され、外部の空気をガンガン内部に採り入れる設計になっている。回転速は3段階に設定可能だ。写真では見難いが、ファンと側板の間にはしっかりエアフィルターが装着済みだ

ノギス

一番外側のスチール板の厚みは実測値で約1mm。消音材の存在もあってか、側板自体の重みもかなりズッシリとくる。これなら少々揺れてもビビリ音など出る幕はないだろう

内部

ケースの下3分の1ほどの部分で上下に分割されているが、これがアンテック自慢の「デュアルチェンバー機構」だ。特に下のブロックはエアダクトの働きも兼ねるため、電源ユニットやHDDの冷却効率が上がる。ハイエンドモデルだけあって、マザーの入るスペースはExtended ATXに対応している

ベイ全景

ドライブベイの構成は上から順に5インチ、シャドウ、3.5インチオープン、シャドウという構成。シャドウベイはHDDのコネクター面が中を向くような設計だが、シャーシから分離できるためメンテナンス性はそれほど悪くない。電源ブロックとの仕切りやオープンベイには白いテープのようなものが貼ってあるが、これは振動を吸収するためのシリコンシートだ

(次ページへ続く)

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