第1回目のお題は、CPUのクロック周波数!
パソコンのスペック表をちらっと見ると、初めに目に入ってくるのは「クロック」だ。クロックにはもともと「時計」という意味があるが、パソコンではCPUなどの動作タイミングを決める基準信号のことをクロックと呼んでいる。
クロックは時計と同じように決まった間隔で正確にON/OFFを繰り返す信号だ。CPUはこの信号にタイミングをあわせて動作する。CPUはベルトコンベアーで製品を組み立てる工場のように流れ作業で処理をしているため、すべての作業のタイミングをあわせる必要があるのだ。
クロック信号のON/OFFにあわせてCPUは動作している
このクロックがON/OFFされる間隔のことを「クロック周波数」と呼ぶ。CPUなどで単に「クロック」といった場合、このクロック周波数のことを指していることが多い。
実際には、外側から供給されるFSBクロック(FSBについては第3回で解説予定)を、内側で整数倍したものがクロックになる。クロック周波数の単位はGHzで表され、数字が大きくなるほど動作のタイミングが高速になっている。
同じCPUならクロック周波数が高いほど高性能
クロック以外の仕様が同じCPUなら、クロック周波数と性能はほぼ比例する。つまり、クロックが高ければ高いほど高性能なCPUということになるわけだ。また、クロックが高いと発熱や消費電力も大きくなる。そのため、熱を冷ますために冷却ファンなどの装備が必要になってくるのだ。
もちろん、クロックが高くなるほどCPUの値段は高くなる。ただしCore 2 DuoとCore 2 Quadのように仕様が異なるCPU同士では、クロックだけで性能を比較することはできない(もちろんメーカーが異なるCPU同士も、クロックだけでの性能比較はできない)ので注意が必要だ。
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