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最強のお散歩カメラ──「E-420」レビュー

2008年04月16日 23時02分更新

文● 斉藤博貴

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顔検出と最適露出


 E-420にはフラッグシップのE-3と同様に、露出に差が出やすい「顔」と「背景」の両方を明るく撮れる「フェイス&バックコントロール」機能が搭載されている。

 暗部補正と白とびの軽減を行なう階調設定を「オート」にして、さらに顔検出を「オン」にした状態がそれだ。それぞれが独立した機能としても利用できるため、応用の範囲が広い。

 まず、暗部補正と白とびの軽減については、階調を「オート」にすると黒つぶれや白つぶれを低減してくれるので、ラチチュードが高く見える写真を撮ることができる。

メニュー画面内の階調を「オート」にすれば暗部補正と白とびの軽減が自動的に行なわれる

桜の花は日向から日陰にかけてとてもなだらかに描写されている。土手の雑草は本来なら黒つぶれせずに何が写っているか分かる範囲で踏みとどまっている

 しかし、ややノイズレベルが上がるという副作用もあるようだ。逆光状態で撮影したカラスは確かにある程度黒つぶれが抑えられているが、黒い部分にカラーノイズが浮き出ている。ただし、パソコンのディスプレーで拡大しなければ分からないレベルではある。

左の写真ではカラスの黒い部分に若干カラーノイズが生じている。それを踏まえると、階調「オート」は木にとまるカラスの作例のように、影になった部分がほどほどのものに使用するのが一番よさそうだ

 顔検出は、ライブビュー時にしか使用できないが、最大8人までの顔を認識できる便利な機能だ。ハイスピードイメージャAF対応レンズを装着していれば、シャッターを押すだけで人物写真がキレイに撮れる。顔検出作業もほとんど時間がかからないで、常時オンにしておいてもいいと思う。

十字キーによるアクセスではスーパーコンパネが表示される。こちらはメニュー画面からアクセスした顔検出機能

顔を検出すると白い枠で囲んで、AF測距位置を教えてくれる



カメラバッグに余裕が生まれる小さな本体


 最後にE-420のコンパクトさを象徴するカットをひとつ。いつものカメラバッグに、家にあったEシステムの機材を詰めてみた。

カメラバッグに入れた

普段の撮影で使用しているカメラバッグにオリンパスのシステムを入れてみた。内容はカメラがE-410とE-510の2台。レンズがZUIKO DIGITAL 25mm F2.8など5本とテレコンが1本

 すると、パンケーキレンズを装着したE-420があまりに小さくて、隠れんぼ遊びのようにバッグに奥に入り込んでしまった。機材の林に隠れて目立たないので、カメラをバッグに入れたかどうか不安になるほどだ。

 E-420をメインにしてシステムを組めば、泊まりがけの撮影なら通常のカメラバッグを使用して、空いたスペースに着替えセットを詰め込む余裕もできる。とにかく機動性が上がりそうな気配だ。

 普段使っているカメラバッグにボディーとレンズを収めたのが右の写真。「ZUIKO DIGITAL ED 14-42mm F3.5-5.6」「同14-54mm F2.8-3.5」「同 ED 40-150mm F4.0-5.6」「同 ED 50-200mm F2.8-3.5 SWD」を加えた5本に、テレコンバーターの「EC-20」。これだけ詰めても、まだ余裕がある。新しいレンズ買えってことだろうか……。

 散歩用のカバンに、E-420、パンケーキレンズ、望遠ズームレンズ「ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4.0-5.6」を入れてみた。パンケーキレンズならカメラに装着した状態でも凸った部分がほとんどないので、カメラバッグを使用しなくても収まりが良い。これなら、小さなカバンが好きな女性だけでなく、通勤の途中にもスナップ撮影を楽しみたい男性も注目するに違いない。

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