このページの本文へ

KORG DS-10誕生秘話──30年前のアナログシンセをDS上で再現する

2008年04月22日 16時22分更新

文● 船田戦闘機、聞き手●船田戦闘機、上杉季明

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

「DSにシンセを入れる」という言葉にみんながやられた


── MS-10を題材にすることは議論の余地なく決まったんでしょうか?

佐野 そうですね。ボクが中学生の頃はじめて買ったシンセがMS-10なんです。

── ちょうど30年前の製品です。30年分の技術の進歩があるとはいえ、アナログシンセを小さなコンピュータで再現するのは難しくなかったのでしょうか? できる算段があった?

コルグの井上和士氏

コルグの井上和士氏

コルグ・井上 算段はなく、見切り発車でしたが(笑) 満足のいくスペックを表現できたと思います。

佐野 みんな「DSにシンセを入れる」という言葉のパワーにやられちゃったんでしょうかね。コルグさんとともに、DSの音周りの技術に長けているプロキオン・スタジオさんが参加してくださって、開発はとんとん拍子に進みました。

岡宮 まず最初に音源部分だけができたときに、出音(でおと)を聴いてびっくりしました。凄い! やばいことになる! と。この企画は絶対イケルと思っていたんですけど、やっぱり音を出してみないとわからない。

佐野 シンセの音が出るのかどうかが不安だったんです。でも、ボクらからみると、コルグさんはそれを軽々クリアしてしまった。まさにコルグの音でしたね。もうDSを持って会社中をまわりました。このフィルタの効きが!とか叫びながら。

カテゴリートップへ

週刊アスキー最新号

編集部のお勧め

ASCII倶楽部

ASCII.jp Focus

MITテクノロジーレビュー

  • 角川アスキー総合研究所
  • アスキーカード
ピックアップ

デジタル用語辞典

ASCII.jp RSS2.0 配信中