週末見るコンテンツはコレ★ ― 第33回
【週末見るコンテンツはコレ★】
人間の生む恐怖をファンタジックに描く! 大人のための「グロテスク・ファンタジー」映画3作品
2008年03月28日 23時04分更新
切り株を生きた子のように溺愛した夫婦
やがて切り株は命を持ち異常な食欲を持つように…
「オテサーネク」
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| 「オテサーネク」のパッケージ |
オテサーネク
DVD
発売日:2006年5月26日(発売中)
価格:3990円
販売:アップリンク
http://www.uplink.co.jp/
“独自の映像世界”という言葉はよく聞くが、ヤン・シュヴァンクマイエルほどのオリジナリティーとインパクトを持つ監督は少ない。
チェコのアートアニメーション作家として世界的に有名なシュヴァンクマイエルは短編作品を60年代から発表しているが、長編作品はその活動歴からすると驚くほど少ない。「アリス」「ファウスト」「悦楽共犯者」「ルナシー」そして本作「オテサーネク」の5作品だけだ。
どれもこれも素晴らしくグロテスクで悪趣味であり、今回のテーマであるグロテスク・ファンタジーにピッタリの作品ばかり。できれば全作品紹介したいところだが、涙を飲んで割愛。チェコの民話をベースにしたオテサーネクにスポットを当てることとしよう。
子供ができずノイローゼ気味の妻。妻のノイローゼにノイローゼ気味の夫は、木の切り株を赤ちゃんの形に彫ってプレゼントする。妻はその切り株を「オティーク」と名付け、本物の子供のように接し、溺愛する。
ただの切り株のはずのオティークは、異常な食欲を見せ始め、飼い猫や郵便配達夫、隣人を襲うようになり、そしてある少女と出会う……。基本的なストーリーはオリジナルの民話と同じ。シュヴァンクマイエルはそこに孤独な少女を加えたのだ。
子供への愛情、生命の根元である食事、美しく描かれるべき人間の欲求を徹底的にグロテスクに描き、少女はその姿を冷ややかに眺めている。そしてオティークは少女に心を開き、孤独な少女もオティークに母性を持って接する。狂気に満ちた世界のなかだからこそ、2人の関係はとても美しく、残酷に心に響く。
民話をベースにしているだけあって、シュヴァンクマイエル作品のなかではとっつきやすい部類。初めての観るかたにオススメだ。















