顔料インクならではの秀逸な文字印刷品質
インクは全色顔料系なので、文書印刷の品質は極めて良好だ。
実際にテキスト文章を普通紙に印刷しても、濃度が高くにじみもほとんど見られない。輪郭がシャープで文字形状も正確に再現されている。一方、専用紙に印刷した写真の画質も、色再現性が鮮やかで自然な仕上がりだ。階調表現力はフォト専用機より劣るものの、肉眼では粒状感はほとんど気にならない。
画質と同じく気になるのが印刷速度。A4フルサイズの写真を「Adobe Photoshop Elements 6.0」で出力する際に要した時間は12分11秒、カラー図版を含む30ページのPDFをプレビュー経由で印刷した結果は7分11秒だった。ヘッドのノズル数が1色あたり90本と少なく、決して速いとは言えない。速度重視のユーザーには物足りないだろう。
文字/写真の画質はともに必要十分なレベル。速度に関しては、他社製品に比べるとやや見劣りするものの、ファクス機能付き複合機としての用途を考えれば納得できるトータル性能だ。
【Conclusion】
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4色の顔料系インクにより、普通紙上でもにじみの少ない画質を実現。ファクス機能搭載の複合機はこのクラスでは珍しく、貴重な存在だ。
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ほかの複合機と比べてヘッドのノズル数が少ないため、印刷速度はいまひとつ。インク容量が4色とも同じではなく、黒を多くしてほしい。
(MacPeople 2008年5月号より転載)