「RICOH R50」は、(株)リコーの入門機にあたるシンプル操作の1000万画素機だ。同時発表された上位モデル「RICOH R8」(関連記事)と同様に「Caplio」(キャプリオ)のブランドを使わなくなったが、2006年1月発表の普及モデル「Caplio R30」(513万画素)からかなり久々の後継・上位モデルに当たる製品だ。
レンズは35mmフィルムカメラ換算で36~180mmの光学5倍ズーム。広角側28mmからが多い(R30も広角28mmからの5.7倍ズームだった)同社のデジタルカメラとしては珍しい“一般的なコンパクト機の焦点距離”となっている。
基本デザインはR30と同様の横長ボディーだが、グリップ部である右側側面が背面に向かって傾斜しているほか、右側面は前面部との間に段差を作ること指をかけやすくしているなど、R30の上位機に位置づけられる「Caplio R7」(関連記事)と共通する部分もある。とはいえ、曲面/曲線を多用していたR7と比べると、より単純な直線を基本としているなどおとなしめのデザインとなっており、R8と同様に“無駄な装飾を廃して道具に徹したフォルム”の追及は、普及機にも及んでいるようだ。
背面の操作部はシンプルで、円形のカーソルキーとOKボタンのほかはズームレバー、再生モード、シーンモード、メニューボタンしかない。R30などでは用意されていた「ADJボタン」は省略されており、露出補正やISO感度はMENUを押して選択することになる。なお、撮影時にOKボタンを押すと画面のステータスの表示/非表示を切り替える、いわゆるDISPボタンとして機能する。
顔検出AF/AE機能も搭載されているが、フォーカスモードには用意されておらず、シーンプログラムをポートレートにすると効くようになる。フォーカスモードは人物&風景/マクロ/MF/パンフォーカスの4種類で、通常は画面上の9点から選択される「9点AF」なのは上位モデルと同様だ。
再生時の機能としては赤目補正やコントラスト補正、手ぶれ画像の補正(アンシャープマスク)などが用意されており、撮影時機能のシンプルさを補っている。