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「他社が追いつくのに5年はかかる」 日本ビジネスオブジェクツがXIの新版

2008年03月11日 22時53分更新

文● アスキービジネス編集部

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日本ビジネスオブジェクツは、3月11日、BIスイートの新版「BusinessObjects XI 3.0」を発表した。出荷開始は今年第2四半期(4~6月)から順次。


ウィジェットやオフライン対応のリッチクライアントも追加


「新製品は有機的な統合を図っているだけでなく、1つ1つも優れた機能を持つ。競合他社が追いつくには5年以上はかかるだろう」。日本ビジネスオブジェクツ代表取締役社長の印藤公洋氏は自信を深める。同社は11日、BIスイート「BusinessObjects XI 3.0」を発表した。

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日本ビジネスオブジェクツ代表取締役社長の印藤公洋氏

 BO XIは、BI(ビジネスインテリジェンス)を実現するための基盤となるソフトウェア群。レポーティングツールの「Cyrstal Reports 2008」、クエリ・分析ツールの「Web Intelligence」、ダッシュボード・スコアカードツールの「Dashboard Builder」などからなり、ユーザー企業側で利用したいソフトを選んで導入する。

 新版で特に強化されたのが、UIの刷新や新機能の追加による「見た目」の部分だ。米InformationWeek誌の調査によると、BI導入の際の課題のトップは「ユーザーのスキル不足やツールの利用が困難なこと」。ビジネスオブジェクツではXI 3.0でこうした課題を解消し、ユーザー層の拡大を狙いたい考えだ。

 具体的には、「Flash/Flexで作成されたコンテンツの取り込み」「対話型のレポート表示」(Crystral Reports)、「オフラインモードで利用できるリッチクライアント」「前回データとの変更箇所の追跡表示」(Web Intelligence)などを盛り込む。また、ブラックベリー、Symbian OS、Windows Mobileに対応した携帯電話向けクライアント「Mobile」、デスクトップに表示できる「BI Widgets」なども新機能として追加。従来BIツールを利用する機会が少なかった営業担当者などの末端の従業員まで、手軽にBIツールを利用できるようにした。

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デスクトップからもBIを利用できる「BI Widgets」のサンプル。

 そのほか目立った点としては、ビジネスオブジェクツを買収したSAP製品との連携強化が挙げられる。SAPのDWH構築ソフト「SAP BW」からのデータの取り込みを容易にしたり、クエリのパフォーマンス向上を図ったという。また、これまで別ソフトだったデータ連携ツール「Data Integrator」とデータ品質向上ツール「Data Quality」を統合。「Data Services」として一本化することで、データ品質を保ちながら管理負担を軽減する。

 製品の価格は非公表。出荷開始は第2四半期(4~6月)から順次行なわれる。

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