ファイルメーカーは、Mac OS X 10.5(Leopard)専用の個人向けデータベースソフト「Bento」を3月6日に発売する。3月5日に都内で記者発表会を開き、発表した。
「躊躇しないで買える価格」で市場を開拓
「Bento」は、ファイルメーカーが開発した個人向けデータベースソフト。Mac OS X 10.5(Leopard)の専用ソフトとなる。
特徴は、従来のDBソフトに比べて簡単な操作で利用できるようにしたこと。ドラッグ&ドロップで直感的に項目を追加したり、画面レイアウトを変更できるので、あらかじめ設計を考えずにDBを構築できる。デザインにもこだわり、iTunesライクなUIを採用した。「たいていのMacユーザーにとってはなじみ深いもの。すぐに気に入ってもらえるはず」(ファイルメーカー代表取締役社長の宮本高誠氏)。
Leopardをはじめとするアップル製品との連携も強み。アドレスブックやiCalに保存されている連絡先情報、カレンダーを簡単に取り込み、Bentoで必要な項目や写真データなどをひも付けて管理することができる。Bentoで作成したデータは、iPod touchに送ったり、アップルのオンラインサービス「.Mac」と連携してWeb上で公開することも可能。
ファイルメーカーがBentoで狙うのは、これまでDBソフトを利用していなかったユーザーの獲得。米ファイルメーカー社長のドミニーク・グピール氏は、「9割のユーザーがDBの必要性を認めている。だが、3分の2の人は複雑さを理由にDBを使ってない」と語る。主力のDBソフト「FileMaker Pro」とは別ラインの製品としてBentoを投入することで、市場を開拓したい考えだ。具体的には、趣味やサークル活動といった家庭での利用から、SOHOや個人商店などの小規模なビジネスでの利用を見込む。
価格(税別)は4800円。5台までの利用が可能な「ファミリーパック」が9800円。「製品の良さを広く伝えるため躊躇せずに買ってもらえる価格に設定した。ぜひ最初に買うソフトの1本に」(宮本氏)。発売は3月6日で、同社のオンラインストアのほか、アップル製品を取り扱う販売店の店頭で販売する。