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ソニー、「おまかせシーン認識」搭載のサイバーショット「DSC-W170」などを発表

2008年03月05日 15時00分更新

文● 編集部 小西利明

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 ソニー(株)は5日、デジタルカメラ“サイバーショット”シリーズの新製品「DSC-W170」「DSC-H10」を発表した。W170は撮影に失敗しやすい状況で自動に最適な設定を行なう「おまかせシーン認識」機能を搭載するなど、より使いやすさを重視したコンパクトカメラとなっている。価格は全機種オープンプライス。

サイバーショット「DSC-W170」

失敗写真を防ぐ「おまかせシーン認識」搭載の“サイバーショット”「DSC-W170」。“レンズの存在感”を生かしたというデザインは、Tシリーズとは違った高級感とカメラらしさがある

Wシリーズもおまかせシーン認識搭載 DSC-W170

 DSC-W170は、2008年2月に発表された「DSC-W120」の上位機種と言える位置づけの製品で、カメラ初心者でも扱いやすい設定用のモードダイヤルを備えたシリーズの一員である。最大の特徴は、W120と同時に発表された「DSC-T300」に搭載された、撮影シーン自動認識機能「おまかせシーン認識」を搭載した点にある(W120とT300については関連記事1を参照のこと)。

 「おまかせシーン認識」は画像処理エンジン「Bionz」により、シーンに応じて最適な撮影設定を自動で適用する機能である。逆光での撮影時に感度を自動的に増加したり、“夜景+人物”のようなシーンでも、夜景に合わせて自動で高感度撮影を行なうといった撮影が可能だ。

 従来のWシリーズの場合、撮影シーンに応じた設定はユーザーがモードダイヤルで適切な撮影モードを選択する必要がある。モードダイヤルは設定を確認しやすいが、それでもモード選択を間違えて、撮影に失敗してしまうこともあった。しかしおまかせシーン認識を使えば、こうしたモード選択のミスによる失敗は起こりにくくなる。

 また、「おまかせシーン認識アドバンス」というモードでは、1度のシャッター操作で異なる設定の2枚の写真を連続撮影できる。逆光撮影時などに、フラッシュありとなしの写真を1度のシャッター操作で撮影できるので、あとからきれいに撮れている写真を選ぶといった使い方ができる。

 そのほかにも、笑顔を認識してシャッターを切る「スマイルシャッター」に、笑顔の度合いをメーターで示す「スマイルインジケーター」がついたり、大人と子供が並んだ構図で、子供優先や大人優先でピントを合わせる機能が備わるなど、顔認識機能を活用した機能が備わっている。

ブラック

ブラック

ゴールド

ゴールド

レッド

レッド

W170のカラーバリエーション(シルバー除く)

 レンズは広角から望遠まで幅広い領域での撮影が可能で、広角側28mmから望遠側140mm(いずれも35mmフィルム換算)、光学5倍ズームの撮影が可能である。レンズシフト方式の光学式手ぶれ補正機能も備える。また、別売りのワイドコンバージョンレンズ「VCL-D0746」(8400円)を付ければ広角側21mmまで、テレコンバージョンレンズ「VCL-D2046」(9450円)を使えば望遠側280mmと、より広い領域での撮影が可能となる。

 撮像素子は有効1010万画素のCCDを1/2.3インチCCDを内蔵する。「サイバーショットステーション CSS-HD1」(別売)と組み合わせた、ハイビジョン画質での音楽付きスライドショー機能「音フォト」も従来どおり備える。

 背面の液晶ディスプレーは、2.7インチサイズ(約23万画素)。全体の形状や操作ボタンやダイヤルの配置はW120と同様だが、レンズリングとボディー側面の帯の色を合わせたほか、カラーバリエーションも金属光沢のある4色を用意するなど、所有欲をそそる高級感を重視したデザインを採用している。

W170の背面

W170の背面。モードダイヤルはクラシカルだが、現在の設定モードが一目で分かる使いやすさは、初心者からデジカメを使い慣れた人まで役立つだろう

 記録媒体はメモリースティック デュオ/PRO デュオ/PRO-HG デュオに対応するほか、カメラ本体にも約15MBのフラッシュメモリーを内蔵する。付属バッテリー「NP-BG1」による撮影可能枚数は約260枚

 主な仕様は以下のとおり。発売日は4月11日の予定で、予想実売価格は4万円前後

DSC-W170の主なスペック

撮像素子 有効画素数
1/2.3型 約1010万画素
レンズ
カール ツァイス“バリオ・テッサー”、焦点距離 f=5~25mm(35mmフィルムカメラ換算時28~140mm相当)、F値 F3.3-5.2
ズーム機能
光学 5倍
液晶パネル
2.7インチワイド/約23万画素
バッテリー撮影枚数(CIPA準拠)
約390枚
サイズ/重量(撮影時)
幅93.7×奥行き24.0×高さ58.0mm/約175g


液晶が大きくなった高倍率ズームコンパクト機
DSC-H10

10倍ズームレンズを備えた「DSC-H10」

コンパクトなボディーに10倍ズームレンズを備えた「DSC-H10」

 「DSC-H10」はコンパクトなボディーに光学10倍の高倍率ズームレンズを備えたコンパクトデジタルカメラ。フィルムカメラにも似たデザインで、中高年層の人気が高いシリーズである。

いかにもカメラ然としたデザインのDSC-H10

いかにもカメラ然としたデザインのDSC-H10。“カメラらしいカメラ”を好む層に人気というのも分かる

 2007年9月に発表された、前モデルにあたる「DSC-H3」(関連記事2)では、液晶ディスプレーの小ささ(2.5インチ)に不満の声が寄せられたとのことで、新しいH10では3インチサイズと、2周りほど大きなディスプレーが搭載された。液晶パネルには色再現性に優れた「クリアフォト液晶プラス」を採用している。液晶ディスプレーは大きくなったが、本体サイズはH3からわずかに大きくなっただけで、背面ボタンの数も変わっていない。

DSC-H10の背面

DSC-H10の背面。本体サイズを変えずに液晶ディスプレーを大型化しているため、ボタン類の配置は変わったものの、ボタンの数や操作性は変わらない

 光学10倍のズームレンズを標準搭載し、光学式手ぶれ補正機能も備える。撮像素子は有効画素数約810万画素と、前モデルH3と同等である。

 おまかせシーン認識やスマイルシャッターといった最新の機能は搭載していないが、顔認識機能やハイビジョン画質での音フォト機能は備える。

 記録媒体は内蔵メモリー約31MBと、メモリースティック デュオ/PRO デュオ/PRO-HG デュオに対応する。付属バッテリー NP-BG1による撮影可能枚数は約310枚

 主な仕様は以下のとおり。発売日は4月11日の予定で、予想実売価格は4万円前後

DSC-H10の主なスペック

撮像素子 有効画素数
1/2.5型 約810万画素
レンズ
カール ツァイス“バリオ・テッサー”、焦点距離 f=6.3~63.0mm(35mmフィルムカメラ換算時38~380mm相当)、F値 F3.5-4.4
ズーム機能
光学 10倍
液晶パネル
3インチ/約23万画素
バッテリー撮影枚数(CIPA準拠)
約310枚
サイズ/重量(撮影時)
幅106.0×奥行き48.9×高さ68.5mm/約381g

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