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古田雄介の“顔の見えるインターネット” 第18回

疑う。でもロマンは捨てない──「超常現象の謎解き」管理人が語る、真実への情熱

2008年03月03日 17時00分更新

文● 古田雄介

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ネットだけの活動では埋もれてしまうと懸念


── 本城さんは「謎解き」と並行して「ASIOS」の代表としても活動されていますよね。この団体を作った経緯を教えてください。

本城 超常現象を解明するにも、個人では金銭面やかけられる手間に限界があります。例えば、ひとつの現象を調べるのに、何ヵ所も海外に行かなければならないとなると、なかなか難しい。だから超常現象やオカルトに興味のある人が集団で協力できるように団体を作りました。

 実は「謎解き」を始める前から、こうした集団を作りたいという思いはありましたが、当時の僕には実績も何もなかった。このサイトを通して経験や知識を付けていく中で、一緒にやれそうな人を見つけていきました。


── 一緒にやれそうな人というのは?

本城 盲信したり決めつけで否定したりせず、超常現象に興味を持っている人ですね。スキルがあるに越したことはないですが、長く研究していく意欲が一番重要です。


── なるほど。ではASIOSは今後どのような活動をしていきますか?

本城 本を作ったり、テレビやラジオに情報提供したりと、複数のメディアを活用して研究結果などを広めていきたいと思っています。

 もちろん、ネットでの活動も行ないますが、それだけでは限界があるんです。ネットはすべての情報が並列に扱われるため、いい加減な情報と一緒にされてしまうという可能性があります。2ちゃんねるにも有用な情報と無駄な情報がありますが、2ちゃんねるがソースというだけで切り捨てる人が多いですよね。同じように、ネットの情報というだけで埋もれてしまうのは避けたいんです。


── 最後に。真偽不明の情報が溢れる世の中で、正しい情報を見つけ出すコツを教えてください。

本城 結論を急がないことです。霊媒師や鑑定士なんかに、自分の個人的なことを言い当てられると「本物だ!」と信じ込んでしまうけど、そこで一度立ち止まってみる。

 「コールド・リーディング」や「ホット・リーディング」など、人に信じ込ませる技術が確立されていますし、「バーナム現象」のような思い込みを生む心理現象もありますので、結論を出す前に冷静になることが大切ですね。

ASIOS

本城氏が仲間と共に立ち上げた「ASIOS」。学者や小説家などそうそうたるメンバーが名を連ねており、当連載第一回で話を伺った「X51.ORG」の佐藤健寿氏も、懐疑的ではない中立的な立場ながら、客員となっている。なお、現在、メンバーの募集は行なっていない


筆者紹介──古田雄介


 元葬儀業者のデジタル&サブカルライター。足で稼ぐ記事をモットーに、電気街やオフィス街、郊外住宅地などをだいたい毎日徘徊中です。「古田雄介のブログ」にて皆さんのお勧めサイトを募集中です!



*次回は3月17日掲載予定


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