月刊アスキー 2008年4月号掲載記事
2006年に日本に上陸した、台湾のPCメーカー「ダイアローグ」によるモバイルノートPC「フライブック」。
フライブックの2007年の世界での販売台数は約4万3000台で、今年は20~30%増を見込む。そして日本での2008年の販売目標は、3000~4000台。というと、少ないように感じるが、これは自動車における“フェラーリ”のようなポジションを、目指そうとしているから。
CEOのジャック・リー氏がフライブックのコンセプトを抱いたのは、18年前の'90年。「フル機能で、高性能で、どこでも使えること」、さらに当時からすでにデータ通信の重要性も考えていた。
そんな思いを具現化した現在のフライブックは、洗練されたカラフルなデザインに、auの通信モジュールやブルートゥース、ウェブカメラ等も詰め込むハイスペックマシンだ。一方で、価格は20万円半ばから後半と少々お高い。
だが、「日本市場でうまくやって行くには、低価格はよい戦略ではない」(リー氏)。高品質・高機能な製品を、それに見合った価格で、SOHOや中小企業のオーナーなどに向けて提供する。そうやって、スタイリッシュなPCとしてのイメージを浸透させようとしている。はたして、PC界の跳ね馬となるか?