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激安車がインドの車市場を変える

タタから“ピープルズ・カー”が登場!

2008年03月19日 16時00分更新

文● 竹田孝治

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月刊アスキー 2008年4月号掲載記事

「タタ・ナノ」スタンダード・バージョン

価格:10万ルピー≒28万円
サイズ:4ドア4シーター、全長3.1×全高1.6×全幅1.5m
最高速度:105km/h(公式発表)
燃費:20km/l程度(公式発表)
エンジン:ガソリンエンジン、二気筒623cc(33馬力)
ドアミラー:運転席側のみ
ワイパー:1本
エアバッグ:なし


インドの新しい国民車「タタ・ナノ」が発表された。世界を驚かせたのは、何よりも約28万円という価格である。

当然、「安全性・環境面が問題だ」「アジアでしか売れない」など、批判的な意見も多い。交通渋滞がさらに激しくなるなどの心配もある。

もっとも、これらの声は売れることを前提としたものである。インド国民は、この車をどのように見ているか。

ラグジュアリー・バージョン

こちらはラグジュアリー・バージョン。価格は未定だが、エアコン、パワーウィンドウ、そしてラジオが付く。

「タタ・ナノ」がターゲットとするバイクの購買層にとっては、車なのでバイクよりも安全だ。「バイクを売って買い替える」という声が多い。インド庶民の足、オートリキシャーの新車よりも安く、排気ガスも少ない。右側にしかミラーがなくても、インドでは普通だ。エアコンがない? バイクにもエアコンはない。「交通渋滞は政府が考える問題だ」という声が多い。

すでに車を持っている層は、2台目として考えているようだ。もちろん、彼らはエアコン付きの上位モデルを選ぶ。新しい巨大な購買層を生む車であることは間違いない。

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