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柴田文彦の“GUIの基礎と実践” 第4回

柴田文彦の“GUIの基礎と実践”

拡張子とアプリケーション

2008年02月23日 11時00分更新

文● 柴田文彦

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拡張子によって決まるファイルとソフトの対応

 ふだん目にするファイルには、例外なくファイル名が付いている。そしてそのファイル名は「.」(ピリオド)で区切られて、2つもしくはそれ以上の部分に分かれていることがある。この「.」の右側の部分を特にそのファイルの「拡張子」と呼ぶ。例えば「テキスト書類.txt」という名前のファイルなら「txt」が拡張子だ。この拡張子の扱いはなかなかやっかいだ。そして、すべてのファイルに必ずしも拡張子が付いていないことが、ユーザーの混乱の原因となっている。

 現在のOS X、そしてWindowsでは、拡張子によってファイルの種類を表すことになっている。先の例では、それはテキストファイルであることがわかるし、「jpg」という拡張子なら、それはJPEGで圧縮された画像ファイルであることがわかる。

 ユーザーにとっては、ファイルの種類を拡張子で判断するのは煩わしいという判断から、現在のOSでは拡張子はふだん隠しておくように設定してあることが多い。ユーザーは拡張子によって決まるアイコンを見てファイルの種類を判断するのだ。ただし隠された拡張子がかえって紛らわしいこともあるので、このあたりで悩むよりは、常に拡張子を表示する設定を選ぶのも手だ。

 表示された拡張子をユーザーが変更/削除すると、OSはファイルの種類を認識できなくなることがある。拡張子は、ファイルの種類だけでなくそのファイルを開くソフトも決める。拡張子とソフトの対応関係をユーザーが変更できるのも、MacとWindowsに共通した機能だ。

拡張子の表示/非表示

Mac vs Win

【Mac OS X Leopard】Mac OS Xでは、ファイルの「情報」を表示して個々のファイルごと、あるいはFinderの環境設定ですべてのファイルをまとめて、拡張子を表示するかどうかを決められる

Mac vs Win

【Windows Vista】Windows Vistaでは「フォルダオプション」にある「登録されている拡張子は表示しない」のチェックボックスで、拡張子の表示/非表示をまとめて選べる。ファイルごとにプロパティから拡張子の表示/非表示を設定することはできない


拡張子を変更

Mac vs Win

【Mac OS X Leopard】すべての拡張子の表示を有効にしていると、拡張子を変更しようとする際に警告が表示される。オフなら本物の拡張子は残るように自動処理される

Mac vs Win

【Windows Vista】表示されている拡張子を変更しようとすると、「ファイルが使えなくなる可能性があります」という不親切なアラートが表示される。もちろんファイルの内容が壊れるわけではなく簡単に元に戻せる


拡張子を削除

Mac vs Win

【Mac OS X Leopard】拡張子を実際に削除してしまうと、白紙のアイコンとなってしまう。それでもダブルクリックすれば、元と同じソフトで開ける場合が多い

Mac vs Win

【Windows Vista】拡張子を削除すると、アイコンが白紙になるだけでなく、ダブルクリックしても開けなくなる。開くためのソフトを手動で選ばなければならない


開くアプリケーションを指定

Mac vs Win

【Mac OS X Leopard】ファイルをダブルクリックしたときに開くソフトは、ファイルの「情報」で個別に指定できる。そこで「すべてを変更」すれば、同じ拡張子のファイルをまとめて変更できる

Mac vs Win

【Windows Vista】Windows Vistaではコントロールパネルの「既定のプログラム」の「関連付け」の設定によって、拡張子に対してそれを開くソフトをまとめて設定できる。従って拡張子とソフトは1対1に対応することになる


(次ページに続く)

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