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コルグ開発者に聞く「テキトーの心地よさ」

小さいけど、すごい! 話題のシンセ「KAOSSILATOR」って何だ?

2008年02月21日 14時00分更新

文● 船田戦闘機/編集部、聞き手●船田戦闘機、上杉季明、遠藤諭

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コルグの面々

KAOSSILATORに関わった3名。左から開発担当の金森与明氏、商品企画担当の坂巻匡彦氏、営業担当の水原徹氏

 「シンセサイザー」と聞いて、どのような製品を思い浮かべるだろうか? 音作りの機能を搭載したキーボード、あるいは基板にチップを載せた音源そのものをイメージするかもしれない。

 コルグの「KAOSSILATOR」は、こういった従来のシンセサイザーとは一線を画す、独創的なインターフェースと外観を持つ製品だ。ハガキの上下をスッパリと落とした程度の小さな本体に、円形のつまみと、いくつかの設定ボタン、黒いパッドを備え、これ1台で音作りから演奏までをこなせてしまうというのだから驚きである。

KAOSSILATOR

KAOSSILATOR。黄色でプラスチッキーな外観は楽器の世界では珍しい

KAOSSILATOR

中央のつまみで音を切り替える。短いフレーズの記憶や音階の変更も可能だ

 本体にスピーカーやMIDI用の接続端子はなく、ヘッドホンまたはアナログの音声出力にアンプ/スピーカーをつないで音を出す。パッド上に指を置き、その位置をスライドさせていくだけで、音階や音色効果(カットオフ、フィードバック、モジュレーション・デプスなど)が変わっていく仕組みだ。つまみを回すことで100種類の音色が選べ、シンセリードやシンセベースなど電子楽器的な音に加え、ピアノや金管楽器といった生楽器に近い音色も用意されている。

KAOSSILATOR

音は黒いタッチパッドを指でなぞることで出てくる

KAOSSILATOR

インターフェースはヘッドホンとアナログ出力のみとシンプル

 また、右上のLOOP REC/PLAYボタンを押した状態で、タッチパッドに触れると最大で8拍(4/4拍子で2小節)まで、自分の演奏を記録することが可能。これに音色の異なる複数の旋律を重ねた曲作りも行なえる。タッチパネルのため、出したい音の高さを決めにくいという面もあるのだが、この点に関しては31種類のスケール(音階)がデフォルトで用意されている。ブルース、四七抜き、あるいは琉球など曲想に合わせたスケールを選べば、なんとなく指を動かしているだけで、「それっぽい」曲ができてしまうというのもお手軽でいい。

 KAOSSILATORの開発者に「なぜこんな製品を思いついたのか」「ウラ技的なテクニックはないか」といった部分を聞いた。

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