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「レーザTV」が今年の夏に北米で発売! 

三菱電機の最先端技術が集結した「研究開発成果披露会」を見てきた!

2008年02月14日 20時00分更新

文● 編集部 橋本 優

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 三菱電機(株)は14日、同社本社にて研究開発成果披露会を開催した。来場者の注目を最も集めていたのは「レーザTV」試作機の映像デモ。レーザTVについては、2006年に発表済みだが、いよいよ今年の夏から北米で販売を開始するという(価格は未定)。そのほか、注目を集めていた出展物をいくつか紹介する。


3原色レーザーを用いた「レーザTV」


「レーザTV」

「レーザTV」。画面サイズは65型



 レーザTVの基本原理はリアプロジェクションテレビと同じだが、光源にランプの光ではなくRGB3原色のレーザーを使用する。従来の液晶テレビと比較して2倍の色域を実現しているという。また液晶シャッター式のグラス(ゴーグル)をかけることで立体表示にも対応する。

 

高解像度ライブ映像生成技術


4つのハイビジョンカメラ(左)の映像をリアルタイムで合成して表示する(右)


 複数のハイビジョンカメラの映像をリアルタイムで合成し、1つの映像として表示する技術。生成される映像は4:3や16:9といったフレームサイズの制限がなく、限りなく横に長いパノラマ映像も生成できる。会場では3840×2160ドットの映像を表示していた。


NGN向けホームゲートウェイ


NGN向けホームゲートウェイ

NGN向けホームゲートウェイ


 今年秋の発売を予定している、NGN用ホームゲートウェイ装置。家電やPCなどの制御が可能で、NGNのサービスと連動した動作が可能。会場では監視カメラの映像に動きがあった場合に、自動的にテレビの映像を監視カメラの映像に切り替える、といったデモが行なわれていた。


ポンプレスの冷却システム


ポンプレス冷却システム

ポンプレス冷却システム。左が冷却用のラジエター



 機器が発する熱を利用して水を沸騰させ、気泡により起こる水流を循環させて水を冷却する、というポンプを使わない水冷装置。会場に展示されていたのは電車向けの冷却装置で、30年メンテナンスフリーで使い続けることができるという。


粒子線治療装置向け患者自動位置決め技術


左は粒子線治療の縮小モデル。会場では装置の操作と連動してこれが動いていた

左は粒子線治療の縮小モデル。会場では装置の操作と連動してこれが動いていた



 ガン治療において、患者の負担を大幅に軽減できることから非常に注目を集めている粒子線治療。がん病巣のみに直接粒子線を当てることで、正常な部位に影響を与えずに治療できる。現状、その治療時間の大部分は、粒子線を照射する位置を手動で設定する作業に取られていたが、この技術は事前に生成された患者の3Dモデルを元に、病巣の位置をシステムが自動で把握して照射できる、というもの。これにより治療期間の短縮が可能で、数百万と言われる治療費を抑えることも可能。


携帯電話機を利用した情報提供サービス


携帯電話機をかざす装置の試作機。デモ用ということでかなり派手

携帯電話機をかざす装置の試作機(手前)。デモ用ということでかなり派手


 列車内の告知用ディスプレーと連動し、おサイフケータイをかざすことで情報を取得することができる装置。例えば駅名表示の時にケータイをかざせば、乗換案内や下車駅の周辺情報などを閲覧できる

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