すこぶる高いボディーの剛性感
手に取ってみると、あらためて薄さを感じる。
季節が冬だからか、意外とひんやりしている。ちょっと冷たいとさえ感じた。またボディーの剛性感がものすごく高い。たとえるなら、まるで切削した一枚のアルミ板のような、ものすごくソリッドな感覚である。
MacBook Proも同じくアルミをボディー素材として使っているが、例えばエッジ部分などにはプラスチックパーツを用いている。ところがMacBook Airでは、ほぼ全体がアルミ合金であり、何というか、軽いのだがずっしりとした重みも感じるという「独特の質感」を生み出すことに成功している。こうした高度なアルミ切削技術は日本企業のお家芸であるが、iPodの裏面のように、じつはどこかの国内企業がボディー素材の生産を請け負っているのかもしれない。
64GBのSSDで使えるのは55.58GB
起動して真っ先に行ったのは、ディスクの空き容量のチェック。64GBのSSDだが、実際に使用可能なのは55.58GBであり、空き領域は38GB少々しかない。予想通りとはいえ、昨今の個人データの肥大傾向からすると非常に心もとない。
というわけで、システムの再インストールとセットアップを行うことにした。購入時の出費をケチって外付けドライブは見合わせたため、いきなり「Remote Disc」の出番である。
Remote Discについては「無線LAN経由で近くのパソコンの光学式ドライブを借りられる」という予備知識はあったものの、ちょっと分かりにくい。だが箱の中をよく見たら、ちゃんとマニュアルに書いてあった。最近のアップルは、意外とこういうところがちゃんとしている。昔はマニュアルなど、ひときれも入ってなかったのだが、変われば変わるものだ。
今回母艦にしたのは、初代のMacBook Proだ。無線LANは802.11gである。我が家のAirMac Extremeも同じく11gなので覚悟はしていたが、結論を言うと、やはりネットワークごしのシステムの再インストールともなるとかなりイライラする。1時間を軽くオーバーしてしまった。もちろん無線LAN環境のコンディションに左右されるので一概には言えないが、「外付けドライブも買っておいたほうが良かった」とちょっぴり後悔。802.11nで統一された環境であればストレスは相当軽減されるのかもしれない。ぜひ詳細なレビューを待ちたいところだ。
なお、カスタムインストールで大幅に削ったのはプリンタードライバー群だ。メーカーによっては1GBを超えていたりと、それぞれの容量には相当ばらつきがある。このあたりは、自分がよく使うメーカーのドライバーのみに止めておくのがいいかもしれない。言語環境はどれも100MBちょい。判断が悩ましいが、プリンタードライバーに比べればかわいいものだ。アプリケーションも、iMovieやiDVDなどを削除して、なんとか40GBを超えるところまでは空き容量を広げることができた。