MySpaceはプロモーション目的
── 有名アーティストの楽曲を無料配信しているSNS「MySpace」とは、何が違うんでしょうか?
津田 MySpaceは、アーティストが自分の楽曲プロモーションしたり、ファンとのコミュニケーションを行なう場として定着しています。Last.fmのように、広告モデルで楽曲を配信しているわけではない。
米国などでは、レーベル内に専用サイトを作ってもらうよりは、MySpace内にアーティストが自分でページを作って、新曲を流したり、ライブ情報を提供した方がプロモーション効果が高いという風潮になっています。
アーティストにとって、MySpaceは直接儲けを出すところではなく、あくまでプロモーションのための「インフラ」なんです。
── 日本のユーザーは、MySpaceやLast.fmを使っていますか?
津田 MySpaceは、洋楽ファンを中心に受け入れられています。新曲やライブ出演などをチェックする用途などに使っている人が多いです。
一方、Last.fmの日本版は目玉となるラジオ機能や試聴が日本の一部レーベルの反対もあって提供できず、結局サービスが終了してしまいました。英語版を使っている日本人ユーザーもそれなりにいますが、ネットサービスに精通していて、新しもの好きなユーザーが中心という印象ですね。
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