セキュリティーソフトを販売するG DATA Software(株)は25日、セキュリティー業界における2007年のレポートと2008年の予測を発表した。
2007年のトレンドとしては、新しいマルウェア(コンピューターウィルスやスパイウェアなど不正ソフトの総称)が前年比で3倍以上(338.6%)と、爆発的に増えていることを指摘している。
新種のマルウェアのうち、ソフトの種類別で最も発見数が多かったのは、コンピュータをインターネット経由で外部から操作できるようにする「バックドア」型のウィルスで、全体の31.1%を占めた。
またG DATAによれば、2006年に引き続き、2007年もネット犯罪に「ボットネット」が多用されたという。ボットネットとは、バックドアなどの利用で遠隔操作が可能になったコンピューターで構成されるネットワークのこと。ボットネットに加わったコンピューターは、フィッシング詐欺やマルウェアを配布するサイトの役割を担ったり、メールサーバのアドレス調査などに使われる。
2008年のトレンドについては、「ウェブアプリケーションにおけるセキュリティーの隙を突いて、マルウェアがコンピューターに送り込まれるケースが増える」、「ブログやフォーラムを対象とした、標的を絞り込んだスパムメールが大きな問題になる」といった予測を立てていた。