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松村太郎の「ケータイが語る、ミクロな魅力」 第12回

疲れにくいワンセグケータイ「W61SH」

2008年01月24日 14時00分更新

文● 松村太郎/慶應義塾大学SFC研究所 上席所員

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AQUOSケータイのやり方を再評価したい


 そんなワンセグ端末の形態を見てくると、2006年3月、ワンセグの本サービススタート直前にボーダフォンが投入してきたAQUOSケータイ「905SH」の素晴らしさに改めて気付かされる。

905SH

905SH

 通常の折りたたみ端末として利用できるうえ、ワンセグを見るときにはサイクロイド機構によってディスプレーを90度回転させる。通常の折りたたみ端末の持ち方のまま、画面の回転だけで横長画面を実現するのだ。

 ここ数年、さまざまなワンセグケータイを俯瞰した結果、ワンセグ端末の初期に登場していながらにして、映像を楽しむ端末として普遍的なスタイルを獲得しているAQUOSケータイを再評価したい気持ちになったのだ。



割とゴツかったAQUOSケータイ


F904i

ヨコモーションを採用する「F904i」

 このコラムでもご紹介した富士通製のヨコモーションも、AQUOSケータイと同じようにディスプレーを90度回転させて横長の画角を得る端末だ(関連記事)。ヨコモーションは傾けた方向にディスプレーの中央がずれてしまうので、ガジェットとしては動くことが分かって面白いが、端末の姿としてはちょっと不格好だ。

 その点、AQUOSケータイが優れているのは、横長に回転させたときも、端末の中央とディスプレーの中央がほぼ一致していること(厳密には、ちょっとだけディスプレーのセンターが右にずれているが)。

 センターが合っているからと言ってワンセグが見やすいか?と言われると、別にそうでもないだろう。しかしモノとして美しい、すわりの良い状態を実現してくれる点がいいじゃないですか。

 そんな完璧に近い形態を持つAQUOSケータイにも、これまで残念な点があった。

 ハイスペック端末としてのアイデンティティを打ち出し続ける必要があったせいか、端末が大柄なのだ。ケータイに3インチ以上のディスプレーを載せるとなると、端末の長さ、幅ともに大きくせざるを得ない。このサイズの大きさが、女性にとって手が出しにくい原因となっていた。

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