このページの本文へ

前へ 1 2 次へ

組込み一直線 第1回

第1回 「開発エンジニア」で一歩先行くためには

2008年01月24日 17時00分更新

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

一歩抜け出すには、特定のスキルをあげること

 組込み系開発の仕事で求められるスキルで第一にあげられるのがコミュニケーション能力と言えるでしょう。開発に関わるあらゆる人、たとえば先に述べたような外部でミドルウェアやCPUなどの部品やOSを提供してくれるメーカーや内部のハード開発者など、実にさまざまな人とコミュニケーションを取る機会があるからです。彼らとは開発のすり合わせを行なったり、そこから仕様書に書かれていること以上の情報を得なくてはなりません。しかし、このためにはメーカー担当者らと会話の理解度のレベルが同じである必要があります。そのための知識や情報を持っておくことは大切です。

 知識、情報を持つことにおいては、組込み系開発エンジニアとしての個々の勉強以外に教育が重要になります。社内外のさまざまな講習会やOJT(On the Job Training)によって、組込み系開発に関するナレッジを蓄積していくことです。そうすることで個々の得意分野や専門性も出てくるでしょう。

 高める専門性は、ロボット制御やネットワーク制御などの特定技術に詳しいドメインスペシャリストや、開発プロセス改善スペシャリスト、高い品質を提供するためのQAスペシャリスト、効率よい開発環境を提供する環境エンジニアなどが注目です。これらの専門性を備えていれば、組込み系開発プロジェクトを円滑に進めるキーパーソンとして重宝がられるでしょう。

 組込み系に限ったことではありませんが、他者から見てわかりやすい、見えやすいスキルを身につけるとよいでしょうね。ドメインスペシャリストや環境エンジニアなどは、どんな仕事ができるのか、どのようなスキルがあるのかがわかりやすいと言えます。まずはその道のスペシャリストになることが、組込み系開発エンジニア・リーダーへの近道です。

現場で成果を上げるポイント

・ドキュメントや仕様書に書かれていること以上の情報を入手する
・部品メーカー担当者とも対等に話ができる知識を見に付ける
・スペシャリストを目指して専門性を高めていく


■関連スキルアップコース(富士通ラーニングメディア)
・組込みソフトウェア初級技術者育成 プログラム開発力養成コース(C言語編)
・組込みソフトウェア初級技術者育成 開発工程体験コース

■情報ブログ「人材育成の最前線」
■株式会社富士通ラーニングメディア

前へ 1 2 次へ

カテゴリートップへ

この連載の記事

アスキー・ビジネスセレクション

ASCII.jp ビジネスヘッドライン

ピックアップ