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Macworld 2008 リポート Vol. 1

現地取材班が贈るエキスポ前日の模様と新製品への希望

2008年01月15日 20時09分更新

文● 宮本朱美

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基調講演の目玉その3:超薄型の新しい何か

さて、ハードディスクの代わりにSSD(ソリッドステートディスク)を使用した超薄型サブノートの登場も期待大だ。ただし、車で移動することが主体の米国では、日本とは異なって「サブノートPCの需要は低い」というのが今までの傾向。パネルを複数の指でタッチして操作するやり方をiPhoneやiPod touchで推進しているアップルとしては、超薄型のタブレット型Macのほうがしっくりくる。

ペンではなく、指で操作する液晶パネルを搭載し、ここはいっそのことキーボードなし! キー入力が必要な場合は、画面下からせり出して表示されるフルサイズのスクリーンキーボードを指で直接タッチする。iPhoneやiPod touchで実現済みのマルチタップ対応液晶なら、画面に表示されたキーボードを実際のキーボードの感覚でタッチ入力できる。パネルの向きをくるっとまわして縦型にすれば、画面下半分にキーボードを表示しても、画面の高さに余裕がある。

CPUには、発売されたばかりのインテル社の新型プロセッサー「Penryn」シリーズを採用し、グラフィックチップは省電力の割に高いパフォーマンスを示すインテル社のオンボードチップを採用。搭載するOSは、通常のMac OS Xか、はたまたiPhoneが搭載するMac OS Xに近いのか。液晶サイズは、フルサイズのキーボードをスクリーン上に表示できる幅を備えたA4サイズ。薄さを追求するため光学ドライブは内蔵しない──など、楽しい想像は止まらない。


「air」のイメージにふさわしい新製品?

こうして筆者の期待する3つの目玉製品を並べてみると、「air」という単語から連想する「軽い」「必要不可欠」「どこにでも存在している」「放送」といったイメージにそれらすべてがふさわしい気がしてくる。

しかし、明日の基調講演後、「Apple in the air」と書かれたポスター自体をビリッとはがすと、その下から新しいポスターがお目見えする可能性を考えると、実はこの言葉は、空中に吊るされたポスターの位置を、意味深に書いただけな気もしてくる(「in the air」には「[ニュースやうわさなどが]広まって」という意味もある)。キャッチコピーひとつでここまで踊らされるとは、アップルのコピーライターは毎回うまいこと言うものだ。

何はともあれ、15日の午前9時(16日午前2時)から始まる基調講演ですべてが明らかになる。米アップル社のトップページもデザインが変更され、エキスポ基調講演に向けて秒読み状態が始まった。今回の基調講演はリアルタイムの中継こそないものの、現地の午後から録画のストリーミング配信が予定されているため、日本では16日の朝からジョブズ氏の雄志と新製品の姿を拝めるだろう。

何が発表されるにせよ、「Castles in the air(空中の楼閣=空想、幻覚)」にならないことを期待して基調講演にのぞみたい。

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