マウスを指に置き換えて直接画面に触れる操作
iPod touchは、iPhoneの操作体系をほとんどそのまま採用している。Macでのマウスによる日常的な操作を指に置き換えたものが多い。しかし、touchならではのユニークな操作方法もいくつか組み込まれている。
例えば、touchのアイコンに割り振られた機能を実行するには、アイコンを「タップ」する。タップとは、指で画面に軽く1回だけ触れてすぐに離す操作だ。また画面に表示されたスライダーの操作は「ドラッグ」すればいい。これらは、まさにマウスポインターを指に置き換えた操作と言える。
基本操作:タップ
基本操作:ドラッグ
「フリック」は、画面に触れた指を素早く動かしてから離す操作で、画像やページをスクロールする際に行う。これによって、あたかも慣性力が働いたように、画面はしばらくスクロールしてから徐々に停止する。ウィンドウやスクロールバーを搭載せずに、画面操作をスムーズに行う工夫だ。
基本操作:フリック
Macのダブルクリックに相当する「ダブルタップ」は、名前の通りタップを2度繰り返す。touchの場合、これは一種のズーム機能で、画像やページを素早く拡大表示したり元に戻したりできる。操作は似ているが、ダブルクリックとは機能が異なっている。
基本操作:ダブルタップ
マウスで不可能な操作が「ピンチイン/アウト」だ。2本の指で画面をつまんだり、引き延ばして、画像やウェブページを縮小/拡大する。このような直感的な操作は、画面全体がタッチパネルとなったtouchならではだろう。
基本操作:ピンチイン/ピンチアウト
一方、文字入力は前述の操作に比べると、煩わしいと言わざるを得ない。基本的には画面のキーボードに触れて文字を入力する。画面の幅が狭いので、慣れないうちは異なるキーに触れてしまう。ただし、そのまま指を離さずにスライドさせると、正しいキーを入力できる工夫が施されている。日本語入力はローマ字入力のみだが、携帯電話同様の推測変換機能が組み込まれているので、効率的な入力が可能だ。人名やマイナーな単語の変換にが面倒なところも携帯電話と同じだ。
キーボード操作:英数切替とシフト
キーボード操作:推測変換とルーペ
ほかのiPodとは異なり、Wi-Fi接続によってiTunes Storeから音楽やビデオを購入できるのが、touchの大きな特徴のひとつ。iTunes Storeには、touch専用のインターフェースが用意されているので、「おすすめ」や「トップ10」の曲目は、驚くほど簡単に試聴/購入が可能だ。もちろんアーティストや曲名によって検索して購入できる。Spotlightと同様にインクリメンタル検索となっており、1文字入力するたびに次々と候補が絞り込まれていくので、素早く目的の曲にたどり着けるだろう。
Wi-Fi Storeで音楽を購入
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