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Xbox 360 PRチームの巽氏に直撃!

【Xbox 360 インタビュー Vol.1】週販1000台前後から奇跡の回復を見せるXbox 360 その要因は?

2007年12月29日 12時00分更新

文● 編集部 飯塚岳史

 2005年12月に発売されてから、早くも2周年を迎えたマイクロソフト(株)の家庭用据え置き型ゲーム機「Xbox 360」。他社次世代機と比べて、1年早くリリースしたアドバンテージがあったものの、当時はまだプレイステーション2の勢力が強かったため、国内ではいまいちパッとしない結果となった。

 2006年12月にブルードラゴンが発売されて以来、ハードの販売台数はそれまでに比べると順調に伸びているものの、他機種と比べるとやや寂しい結果と言わざるを得ない。しかし、そんなXbox 360だが、今年10月以降に発売されたタイトル数は31タイトル(2006年10月~12月は22タイトル)と、初代Xbox時代と比べても最も多くなっている。

 この土俵際での踏ん張りの要因は? そのあたりをホーム&エンターテイメント事業本部 Xboxマーケティング本部 PRグループの巽 重夫(たつみ しげお)氏に聞いてみた。ユーザー寄りの広報として知られる巽氏に聞くことで、あまり言えないようなこともポロッと言ってくれるのでは? というのが狙いだ。

 なお、2時間にも及ぶロングインタビューとなったため、Xbox 360の現状に対する真面目な話をVol.1として、ユーザーの立場から少々突っ込んだ話をVol.2関連記事)として分けさせてもらった。


来年も今年と同等のラインナップをリリースしていきます!


編集部 まずは今年1年を振り返ってのXbox 360市場の感想について、お聞きしたいのですが。

巽 重夫氏

Xbox 360広報の巽 重夫氏。メディアやイベントなどでおなじみだ

巽 重夫氏(以下、巽氏 年末年始でXbox LIVE アーケードのものも含めて、合計で250タイトル(パッケージタイトルは2005年~2007年末で135タイトル)をリリースでき、かなりソフトラインナップとしては揃ってきたのかな、と。ユーザーのニーズに合わせた幅広い選択肢が用意できたと思います。ソフト単体でも、「エースコンバット6 解放への戦火」や「The Elder Scrolls IV: Oblivion」(オブリビオン)のような5万本を越える、ある程度プレイ人数の多いソフトも出てきていますしね。

 マイクロソフトのタイトルに限って言うと、「Gears of War」(1月18日発売)に始まって、「Forza Motorsport 2」(5月24日発売)、「Halo 3」(9月27日発売)、「ロストオデッセイ」(12月6日発売)と、大作をコンスタントに出せたのではないかと思います。

 というわけで、ソフトラインナップとしてはある程度有力なタイトルがコンスタントに出てきた1年なんじゃないかな、と思います。

編集部 それでは、気になる来年のラインナップについてはいかがでしょうか?

巽氏 1月はなんといっても「デビル メイ クライ 4」ですよね。そこから始まって、スパイクからも「BIOSHOCK」の発売を2月に予定しております。マイクロソフトからも「Halo Wars」や「Fable 2」といったタイトルの日本発売を考えています。このほかにもいくつか隠し玉を用意しているんですよ。

パック

1月31日の発売が決定したソフト同梱パックの「Xbox 360 デビル メイ クライ 4 プレミアムパック」

 来年のラインナップについては、発表していないものも含めて、現時点である程度は見えてきているところでして、期待できる内容だと思っています。


普及台数以上にソフトが売れている


編集部 それではハード販売台数についてお聞きいたしますが、日本におけるXbox 360の販売台数が先日ようやく初代Xboxを越えましたよね? それに対する実感などはありますか?

巽氏 日本だけでのハード販売台数っていうのは出していないんですが、いくつかのメディアさんが出している販売台数調査を見ると、初代Xbox(約47万台)は越えていますね。

初代Xbox

2002年に発売された初代Xboxの販売台数は約3年半で約47万台。

 初代と比べて違う点というのは、まずソフト1本1本の売り上げが段違いなことですね。初代はとにかくソフトが売れなくて、1万本を越えるのが精一杯だったんですが、今は1万本を越えるタイトルが数多く出ていて、5万6万とか、10万クラスのタイトルが出てくるようになりました。初代と比べると、普及台数以上にソフトが売れるようになりましたね。これは販売店からも同様の声を聞いています。

編集部 ただ、ソフトラインナップとしては確かに揃ってきたと思うのですが、いまいちそれが波に乗れていないというか、12月の週販も4桁止まりとハード販売台数が伴っていないと印象を受けます。

巽氏 ソフトは確かにさまざまなジャンルが揃っているんですが、人気があって特にオンラインに繋げている比率が高いソフトで言うと、「Gears of War」、「ロスト プラネット エクストリーム コンディション」、「レインボーシックス ベガス」、「Halo 3」、「エースコンバット6」、「Forza Motorsport 2」など、やはりジャンルがアクションに偏っちゃってますよね。ジャンルが偏っている、っていうのは、うちからはあまりいいコメントじゃないですけど(笑)。

 「ファイナルファンタジーXI」や「ウイニングイレブン」シリーズもオンラインでのTOP10には入っていますが、全般的にはシューティング系、ガチンコレース系ってイメージがありますよね。

 いいソフトもあって、既存の40~50万のユーザーさんからは、すごく高い評価をもらっています。ただ、おっしゃるとおりハードが広がっていない、というのは今後のラインナップにも影響するとは思いますね。ウイイレ(「ワールドサッカー ウイニングイレブン2008」)にしても、バーチャ5(「バーチャファイター5 LiveArena」)にしても、360だけでしかプレイできないわけじゃないですし(オンライン対戦に対応したVF5は360のみ)、実際ウイイレもPS2やPS3でプレイしているユーザーも多いと思います。そのあたりがハード普及台数の影響として出ていますね。

 実際は、去年と比べると毎週でのハードの販売台数は上がっているんですよ。ただ、もうひとつ桁が上がってくれればいいんですけどね……。

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