掃除にかかる時間からの解放
今や生活必需品といっても過言ではないほど広く普及した掃除機だが、世の中に初めて登場したのは今から約100年ほど前と意外と歴史は古い。この間着実に進化を続けてきたが、いまだに解消されていない弱点が掃除機にはある。それは「掃除機を使っても時間を拘束されることには変わりはない」ということだ。
確かに「ほうき」などと比べれば、じゅうたんに入り込んだ細かいゴミを除去できるし、一気に吸引してくれるためゴミの取りこぼしが少なくホコリも舞い上がらないなど、利点は数多い。ほうきに比べると、短い時間で部屋をキレイにすることができるのもメリットだろう。ただ、利用する際には必ずユーザーが掃除機を手に持ち、キレイにしたい場所に導く必要がある。つまり掃除機を使っても、掃除という作業に時間を拘束されることに変わりはないわけだ。
たかが掃除と思うかもしれないが、とかく忙しい現代人にとって「掃除にかかる時間から解放」されることの意義は大きく、多くの消費者が望んでいることであろう。これを安価に実現する製品として、ガイズから登場したのが「FALTIMA 030」である。
掃除はボタンを押すだけ!!
自走式掃除機の魅力
FALTIMA 030をひとことで言えば「オートコードレスクリーナー」で、ポイントは語頭にある“オート”である。自動、より正確に言えば自走して掃除してくれる掃除機というわけだ。外観は一見して掃除機とはとても思えない円盤状となっているが、裏側の部分に自走のためのローラーがあり、これを使って部屋を縦横無尽に駆け回る。段差があればそれを自動的に検知して進路を変えるため、たとえば階段につながる廊下で使っても問題はない。掃除できるのは畳やフローリング、カーペット、タイルなどで、本体が薄いためソファやベッドの下も清掃できる。
また、製品には充電ベースが付属しており、バッテリが切れそうになると自動的に充電のために戻るという機能も備えている。充電に必要な時間は4~5時間で、1回の充電で約45~60分の駆動が可能だ。
自動清掃のためのモードは「SMALL」「MEDIUM」「LARGE」の3つが用意されている。SMALLは直径約1.5mの範囲を回転しながら、最大4分間清掃する。部分的に清掃させたい際に利用するためのモードだ。部屋全体を清掃させたい場合には、MEDIUMかLARGEを利用する。両者の違いは清掃時間で、MEDIUMの場合は30分、LARGEはバッテリ残量がなくなるまで(フル充電の場合で60分間)清掃を行なう。ちなみに10分あたりの掃除スペースは、SMALLモードの場合で直径約75cmの円状の領域、MEDIUM/LARGEでは約10m2となっており、MEDIUMモードなら約30m2の広さを掃除してくれる。なお、指定した時間に自動的に掃除を開始させる「オートラン」機能も搭載されているので、外出中に自動的に掃除を開始させるといったことも可能だ。
自走して掃除してくれるといったときに、もっとも気になるのは「どのように部屋の中を動くのか」ではないだろうか。FALTIMA 030では効率的に部屋を掃除するため、「インテリジェント・パス機能」と呼ばれる仕組みで自走するように設計されている。具体的には、まず障害物を避けながら旋回運動を行ない、これが終わると障害物に沿って移動する。旋回運動で部屋の中央を掃除し、その後壁際のゴミを吸い取ってくれるとイメージすればよいだろう。
旋回運動
円形であるため壁際の掃除は苦手ではないかと思っていたが、本体右方向にゴミを掻き出すためのサイドブラシがあり、これをつねに壁際に沿わせて移動するため床と壁の間にあるゴミもしっかり吸い取ってくれる。なお、製品にはリモコンも添付されており、このリモコンにある上下左右のキーを使って本体をコントロールすることも可能なので、ゴミが落ちているところだけ集中的に掃除させるといったことも可能だ。
方向転換
実際に利用して感じるのは、やはりボタンさえ押せば勝手に掃除してくれるありがたさだ。FALTIMA 030が掃除している間に別の作業ができるわけで、掃除をするのに時間を割く必要がなくなるメリットは計り知れないほど大きい。また本体が薄いため、通常の掃除機では清掃しづらいベッドやソファの下でもキレイにしてくれるのは嬉しいところだ。なお、FALTIMA 030には充電ベースやリモコンなどが付属しているが、これを省くことで価格を抑えた「Lisire 030」も用意されている。単なる掃除機ではなく、「自分の時間を増やしてくれるロボット」として検討してみてはいかがだろうか。
なおこちらの製品はアスキー365で取り扱っているので、ぜひチェックしてほしい。