SAPジャパンは12月19日、統合アプリケーションプラットフォーム「SAP NetWeaver」の新機能3つを公表し、提供を開始した。
SOA実現のための3つの新機能
今回SAPが公表したNetWeaverの新機能は、「Enterprise Services Repository」(ESR)「SAP NetWeaver Composition Environment」(NetWeaver CE)「SAP NetWeaver Process Integration」(NetWeaver PI)の3つ。
ESRはWebサービスを一元管理するためのデータベース。SAPやパートナー会社、顧客が開発したWebサービスの管理情報やビジネスプロセス・モデル、ビジネスオブジェクト・モデルの管理を可能にすることで、顧客の新たなエンタープライズサービスの作成や再利用を容易にする。
NetWeaver CEはJava Enterprise Edition5をベースとした仮想マシンを提供するプラットフォーム。ESRやエンタープライズサービスワークプレイスと連携し、コンポジット・アプリケーションの開発・実装を簡素化する。ドラッグ&ドロップ操作によってUIを開発できるモデリングツールや複数ユーザ間での共同プロセスを実行するためのガイドプロシージャ機能を備える。
NetWeaver PIはESRと連携して利用するビジネスプロセス構築を支援ツール。最新のWebサービスやBPMの標準規格に対応している。プロセスの実行状況を監視し、ルールや指標に基づいてアラートを発生させるサポート機能やそのアラートをSAP NetWeaver Business Intelligenceと連携して分析する機能を搭載する。
SAPジャパンのシニアバイスプレジデント パートナー&マーケティング統括本部長 安田誠氏は今回の新機能に関して「われわれはSOAのツールベンダーではない。SAPがすでに持っている標準化された優れたサービスを組み合わせて活用するための環境を提供している」と述べ、パッケージとして数多くサービスをすでに提供していることをメリットとして強調した。
NetWeaver PIは本日より一部のベンダーにのみ提供を開始し、NetWeaver CEは一般出荷を開始する。また、ESRはこれらツールから利用する形での提供となる。