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SaaS・ASP時代の企業ネットワークの条件――「SaaS・ASP+VPN」導入初めの一歩

よく使う「ストレージ」と「セキュリティツール」 全社業務の基礎となる環境なだけに安全性を重視したい

2008年01月10日 00時00分更新

文● 文●アスキービジネス編集部

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閉域ネットワークのVPNを通じてSaaS・ASPが利用できれば、通信のセキュリティに関する不安を企業は払拭することができる。加えて、セキュリュティ管理の負担を今までより軽減できる可能性も見逃せない。

 ここまではSaaS・ASPのためのネットワークセキュリティについて検討を加えてきたが、一般に、セキュリティとアプリケーションの利便性はトレードオフの関係にあるといわれる。セキュリティを強化すればするほど、アプリケーションを利用する際の制約が増え、使い勝手は落ちる。反対にアプリケーションの使い勝手を向上させればさせるほど利用上の制約は減るが、セキュリティ対策がどうしても甘めになってしまう。

 NTTコミュニケーションズの「統合VPN」のように、閉域ネットワークでSaaS・ASPが利用可能なVPN環境を導入すれば、じつはこの「相反する関係」のバランスを両立させることができる。

 実際、NTTコミュニケーションズの「統合VPN」では「VPNストレージ」と「VPNセキュリティ」というアプリケーションを閉域ネットワークのVPN上で提供中だ(関連記事1・関連記事2)。VPNによって実現されるセキュアな環境で、各アプリケーションの利便性を存分に利用できるサービスとなっており、同社の強みをうまく引き出してみせた好例といえよう。

 セキュリティポリシーを含む社内システムの運用ルール策定から、ルールが順守されているかどうかのチェックまで、セキュリティ管理のコストは決して小さくない。専任のシステム管理者を配置することが難しい中小企業ではなおさらだ。「統合VPN」で提供するセキュアなアプリケーションを導入することによって、システム管理者の負担を減らすことができる。

 次回からは、同じく「統合VPN」の「アプリケーション接続サービス」によって、SaaS・ASPをVPNで利用できる具体的なメリットや可能性をさらに掘り下げてみよう。

「統合VPN」アプリケーションなら、万全の運用体制を誇るNTTコミュニケーションズのデータセンターを利用できる。ストレージの運用・管理や、セキュリティ監視を社内で丸抱えするよりも経済的で確実なケースも多い。


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