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中国IT小話──上海にできた「メイド喫茶1号店」 メイドさんは美人ぞろい

2007年12月07日 11時00分更新

文● 山谷剛史

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日本人オーナーに聞く、上海にメイドカフェを作ったわけ


── 上海にメイドカフェを作ろう作った、そのいきさつを教えてください。

 「メイドとはおおよそ関連性のない『教育関係の事業』で上海の学生の意識調査をしたことがきっかけです。

 日本語を学ぶ学生さんたちに「日本語を短期間で習得するいい方法は何か?」と質問したり、日本語学科ではない学生へ「独学で日本語を習得したとのことですが、どのような方法で勉強しましたか?」という質問をしました。回答の90%が、アニメを見て勉強する方法が一番習得が早いし覚えやすいというものだったんです。

 また、日本語を勉強する学生の約70%が『日本語のアニメが見たくて日本語を勉強している』と答えました。

 これらのデータをもとに、ここ数年騒がれている『月光族』(もらったお金を使い果たしてしまう人のこと)をターゲットとしたビジネスはこれだ! と思いついたんです」



初めは、ふざけていると怒る客も……


── 店の反応はどうですか?

 「開店から2ヵ月間は、日系フリーペーパーや、駐在員向けのウェブ掲示板のみで宣伝をしていたため、来店客の約90%が日本人でした。

 上海に駐在している日本人の多くは、ほとんど日本との行き来がないため、「アキバ系」「メイド喫茶」「萌え」といったキーワードを知っていたとしても、実際に見た経験がない人ばかりでした。結構面白いねとリピーターになる人と、「何だここは、ふざけている!」と激怒してお帰りになる方と両極端な反応でした。

 3ヵ月目でスタッフが言葉遣いにも業務にも慣れてき始めてきたころ、中国国内向けの広告宣伝を始めました。アニメやゲームブームも手伝って、中国人への人気が高まり、なじみのメイドさんを指名して楽しむお客さまも出てきました。先月には、とうとうメイドさんのファンクラブもできたそうです」

【おまけ】メイドさん写真館


── 店作りでこだわった点を教えて下さい。

 「お客さまのほとんどすべてが、本場のメイドカフェをご存じないわけですから、メイドカフェの多種多様なシステムやスタイル、情報をご提供しようと、アキバから直輸入のグッズ、特に日本でも入手困難なものを中心に取り寄せて、ショーケースにディスプレーしています。また、メイドさんの制服は特に統一せず、複数の種類を着せるようにしています。

 食事のメニューは、オリジナルを心がけています。平日の日中は、女性客をターゲットとしたコラーゲン配合の美容食、ダイエット食品、健康食品などをテスト販売しています。ご家族でも来店できるよう、ラウンジからちょっと距離を置いた大部屋に関しては、平日の昼間は原則として、お子さま連れのお客さまに開放しています。

 一方、普通の個室は、メイドさんと一緒にゲームやカラオケを楽しむお客さま用に考えました」

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