2007年12月21日 21時21分更新
ビジネスマインドで語るIT投資
閉域網のストレージを利用した効率的なシステム運用
ルンキーメタルジャパンはモールドベースの分野でグローバルに活躍する香港のグローバル企業「ルンキーグループ」の日本法人だ。ルンキーグループのIT戦略とはどういった考え方によるものなのか。アスキー大島が同社取締役の倉持氏に、コーポレートアイデンティティから見たIT投資の位置づけについて訊いた。
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| ルンキーメタルジャパン株式会社 代表取締役 倉持 愼氏。豊富な経験を活かし、グローバル企業の日本法人を取りまとめる。 |
――ルンキーメタルさんはモールドベースの分野で世界大手4社のうちの1つ。アジアではトップシェアを誇っています。まずはモールドベースという製品について教えてください。
モールドベースとは、製品を製造する際に必要な金型の一部である材料(鋼材)のことです。モールドベースの製品部分に職人による精密な加工がなされて金型が完成します。製品が完成するまでには金型の企画から製作、製造と多くの作業工程を必要としますが、産業の発展の為には金型とその材料であるモールドベースが必要になるわけです。もともとは香港の会社で、1975年に設立されました。現在では世界36カ国で事業展開を行っています。
――日本への進出は1996年ですが、どういった背景があったのでしょうか。
製造業の分野では、日本は世界一品質に厳しい市場です。香港からスタートした会社であったため、ルンキーメタルは「中国品質」という捉えられ方をされていました。価格は安いが、品質は低いというようなイメージです。だからこそ日本市場で成功することで、会社のブランドイメージを向上させることができると考えたのです。
――日本市場でも徐々にシェアが拡大してきていますが、どのような点に努力したのでしょう。
最初はやはり大変でした。価格面では、我々にアドバンテージがありましたが、日本のお客様が要求する高い品質や、中国工場からいかに早く正確に製品を届けるかという納期の問題など、さまざまなビジネス上の課題を乗り越える必要がありました。
品質に関してはお客様の声をひとつひとつ中国工場に伝えながら日々向上を図っています。また、製品を直接輸入するのではなく、部品単位で輸入し日本で組み立てて出荷するなど、納期の面も改善されています。
――こうした事業の急拡大を支える考え方とはどういったものなのでしょう。
それは弊社のエレベータホールを見ていただければわかります。なにもないでしょう(笑)。
会社が大きくなればCI(コーポレートアイデンティティ)のために豪華な内装や、大きなホールを用意するのが普通です。ですが、我々はそういった資金は工場への投資に廻しています。ルンキーグループは2人の創業者が徒手空拳から始めたものづくりの会社です。グローバル企業となった今でも、ものづくりへの投資を最優先しています。
――何もないエレベータホールこそが、ルンキーメタルのCIというわけですね。ITに関する考え方も独自のものがありそうです。
ルンキーメタルも日本法人だけ見れば中小企業です。IT投資による固定費の増大は避けたいところです。さらに、ものづくりという我々の本来のあり方を考えれば、ITのために社員の負担を増大させることは避けなければならないと考えています。
コストをにらみながら、効率化を求め、その上で外部に任せられるところは任せるという判断が必要となります。
協力:NTTコミュニケーションズ株式会社