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ライヴイベント『エターナルファンタジー キャンペーンLive in Tokyo』は熱気ムンムン!

2007年12月08日 18時30分更新

文● 今 俊郎/撮影●小林 伸

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 11月22日に話題の大作RPG風ADV『エターナルファンタジー』をリリースしたサーカス。秋葉原、地方を問わず、発売日の夕方には品切れになる店舗が出るなど、当初の期待以上の好セールス。夏以降、積極的なイベント展開で作品PRを続けてきた成果が表れたといえるだろう。そのサーカスが、ソフト発売の約2週間前の11月11日に、東京・渋谷でライヴイベントを開催した。

エターナルファンタジー キャンペーンLive in Tokyo

サーカス8周年記念イベント『エターナルファンタジー キャンペーンLive in Tokyo』

 『エターナルファンタジー キャンペーンLive in Tokyo』と銘打たれたこのイベントは、『エターナルファンタジー』のプロモーションとして大阪と名古屋で開催された『エターナルファンタジー キャンペーンLive』の一環でもあるが、さらにもう一つの意味があることを見逃してはならない。
 11月11日。それはサーカスというPCソフトメーカーが産声を上げた日でもある。平成11年11月11日という「1並び」の日に埼玉県久喜市で産声を上げたサーカスは、翌年4月28日にデビュー作『Aries』をリリース。その後の8年間で『D.C.~ダ・カーポ~』シリーズをはじめ、数々の人気商品をリリース。幅広い層のユーザーに支持される美少女ゲームブランドへと成長した。
 つまり、この日のイベントはサーカスの8周年を記念するものでもあり、応援してきたファンにとっても感慨深い催しとなった。『エターナルファンタジー』には参加していないが、サーカス作品で数々の名曲を歌ってきたyozuca*とrinoの参加も、ファンの期待感をさらに高める要因となったろう。

会場

まずは『エターナルファンタジー』の総合プロデューサーにしてサーカス代表のtororo団長 (右)が登壇

 この日の会場は、ライヴハウス『渋谷DECEO』。収容人数約200人という会場は、ここまで大きくなったサーカスの規模には見合わないサイズで、実際用意されたドリンク代込500円の前売りチケットは、10分弱で完売となったという。来場者の声やサーカスのSNS『オンライン初音島』での書き込みを見ると、実際にチケットを求めたファンの数は数倍以上と想像できる。それだけに、わずかなチケットを入手したファンのテンションは高く、開場の数時間前には会場近くにファンの姿を散見できるほど。また、ライヴハウス前に飾られた花輪の中にも、ファン有志からと思われるものが見られるほどだった。

 開場時間は16時30分。日曜ということもあり、地方からの参加者も少なくない様子で、フロアは開場直後からどんどんとオーディエンスで埋まっていく。それに比例するように高まっていくイベントへの期待感は、開演までの1時間の間、ほとんどゆるむことがなかった。この日のイベントは二部構成。その第一部がスタートしたのは17時30分。まずは司会を交えて『エターナルファンタジー』の総合プロデューサーにしてサーカス代表のtororo団長のトークからスタートした。
 フロアいっぱいのファンを見て、感慨深げなtororo団長。まずはこの日が、サーカスの設立記念日であることを発表し、会場から大きな拍手がわきあがる。そして新作『エターナルファンタジー』へと話題は移った。

会場の様子

トークは『エターナルファンタジー』の開発苦労話やサーカス設立時のエピソードなど。数々の面白エピソードに会場は大爆笑の連続

 tororo団長から「苦節四年」と紹介された本作品。この日、すでにソフトはマスターアップしており、「これ以上できないというところまで作りこんだ」と作品を語る。『エターナルファンタジー』は本来9月28日に発売されるはずだった。しかし制作スタッフの頑張りがtororo団長の予想を大きく上回ったため、その努力に応じるために断腸の思いで発売を延期。新たにプロモーション展開を練り直したという曰くつきの作品だ。
 作品の魅力についてtororo団長は「ゲーム部分の作りこみは、ぜひプレイして体感してほしい。ストーリー面では、感動できる作品ではあるが、その本質は最後までプレイして初めて伝わるところがあるはず。長い作品ですが、ぜひ最後まで遊んでほしい」と語る。作品のテーマは“家族”。最初はバラバラだった冒険のパーティーが、仲間として絆を結び、家族的な関係を築いていく。その関係性を見てほしいとのことだった。

tororo団長はエターナルファンタジーについて「苦節四年、これ以上できないというところまで作りこんだ。本質は最後までプレイして初めて伝わるところがあるはず。長い作品ですが、ぜひ最後まで遊んでほしい」と語った

 tororo団長のトークがひと段落すると、オープニングムービーをはさんで、『エターナルファンタジー』の出演声優である立花あや、きのみ聖、ひなき藍が登場。それぞれが演じるヒロイン、アルシェ、ファルテ、ロコモコのプロローグリーディングが行なわれた。
 これは各ヒロインのプレストーリーを詩の朗読と映像を交えて紹介するもの。それぞれヒロインの声での朗読はユーザーにとっても珍しく、嬉しい企画のようで、それぞれの声優の朗読に会場全体が入り込んでいるのが伝わってくる。
 リーディングを終えた後の3人は、緊張の中にも達成感のある表情。大阪、名古屋でも行なったリーディングだが、ライヴハウスでイベントは初めて。

「いつも以上に緊張したけれど、うまく読めてホッとしました」(立花あや)

「お客さんが近いですよね。ライヴハウスでの朗読が珍しい経験で、私も楽しめました」(きのみ聖)

「舞台袖では平気だったのに、自分の番になって緊張しました。噛まずに読めてよかったです」(ひなき藍)

 それぞれライヴハウスでの企画は、これまでとは一味もふた味も違う緊張感だったようだ。
 リーディングを終えて、ふたたびtororo団長が登場。リーディングを聴いて「大阪、名古屋よりうまくなっているね」と一言。実はデビュー作『Aries』の発売記念イベントでも同じような企画を実施したサーカス。「8周年でぐるっとまわってきた感じ」と振り返った。
 そして作品をもう少し深く語りだす。「小さなエピソードを積み重ねて、仲間同士がつながっていく」とtororo団長。そうした積み重ねの中で、じんわりと心にしみこんでいくような感動を感じてほしい──と作品を語る。サーカス作品は、コミカルであったり萌え系であったりしても、その根底のストーリー性の高さと感動的なドラマ展開が魅力といわれている。けれど、ドラマ性や感動とひとくちに言えないほど、さまざまなバリエーションを持つのがサーカス作品の特徴。そこに新たなドラマが加わったのが『エターナルファンタジー』なのだろう。
 トークは『エターナルファンタジー』の主題歌を歌う瀬名に及ぶ。ボーカル曲を含めた音楽にも定評のあるサーカス。ドラマチックなメロディにサウンド、そしてパワフルなボーカルが魅力の主題歌『Eternal Fantasy~愛は世界に遍く花のように~』を聴いて「ぶっとんだ」とtororo団長。「いい楽曲やボーカリストさんに恵まれたのも、音楽制作スタッフのおかげ。感謝しています」とコメントし、第1部を締めた。

渋谷DECEO

会場は収容人数約200人のライヴハウス『渋谷DECEO』。これまでの店舗イベントとは一味もふた味も違う緊張感だったようだ

(次ページへ続く)

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