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【レビュー】撮影画像で知る「α700」の実力(後編)

2007年12月06日 11時00分更新

文● 小林伸(カメラマン)

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Sonner T* 135mm

今回は写真のCarl Zeissレンズなどを使用し、ライブ撮影などにチャレンジした

 前回の実写テスト(関連記事1)に続き、今回は「α700」を実際の仕事の環境で使用したときの感想をまとめよう。

 借用期間中、インタビュー、ライブ、商品撮影とレパートリーに富んだシチュエーションで使用することができたが、実際に現場で使用してみると意外なところが気になってきた。これらの経験を通じて得た印象に関してお伝えする。



気になるレンズ駆動音
超音波モーターの拡充を望む


 まず、ひとつめは動作音だ。風景やスナップなどでは、AFの動作音を聞いているのはたいてい使用者のみだ。そういう意味では、音質に関しては使用者の好き嫌いで片付けられる。

 しかし、インタビューとなるとそうはいかない。基本的に静かな場所で、しかも取材相手が話しているすぐ側で、撮影を行なう形になるため、ちょっとした動作音が気になる場合が多いのだ。

 ASCII.jpの「アキバ(ウラ)」で掲載中のインタビュー記事(関連記事2)では「Carl Zeiss Sonnar T* 135mm F1.8 ZA」との組み合わせで撮影を行なった。このときは、AF時に聞こえるギヤの動作音がどうにも耳障りに感じてしまったため、途中からMFに切り替えて使用することにした。

YURIAさんの撮影では、α700と「Calr Zeiss Sonnar T* 135mm F1.8 ZA」の組み合わせでも撮影した。サンプルは長辺800ドットに縮小した上で掲載している。ISO 200、シャッター速度1/60秒、絞りF5.6

 ただし、α700の“スフェリカルアキュートマット”スクリーンは、ピントのヤマがつかみやすく、快適なピント合わせができた。この点に救われた点も付け加えておく。

Sonner T* 135mm

Calr Zeiss Sonnar T* 135mm F1.8 ZA。非常に描写が良く、後ろボケがきれいなレンズ。α700とデザイン面での親和性もよいが、少し重量があるため、縦位置グリップを使用した方がバランスは良くなる

 一方、シャッターおよびミラーの音色は、普段使用している「ニコンD200」と比較して、かなり高音が響く印象だ。シャッターを切ると“キンッ”という残響が耳に残る感じがする。ライブ撮影の際にも気になった部分だ。撮影は会場の最前列で行なっており、曲の山場であればいいのだが、曲終了の余韻部分などでは音が会場に響いてしまわないかと、ヒヤヒヤしながらシャッターを切っていた。



撮影サンプル(1) 夜景撮影に挑戦


 夜景を中心に、撮影を行なってみた。ISO 100で長秒撮影した際のノイズは非常に少なく、3D CGを見ているような近未来的な雰囲気が得られた。また、遠景のビルの窓に関しても注目していただきたい部分だ。破綻なく描写されていることが分かる。なお、レンズは「DT 11-18mm F4.5-5.6」と「DT 16-105mm F3.5-5.6」を使用している。【サンプル3】の左上などで、周辺部分の描写を確認してほしい。

 【サンプル1~7】の画像は基本的に4272×2848ドットの等倍(JPEG形式)で掲載。縦位置で撮影したものに関しては、Adobe Photoshopで90度回転した後、JPEGの最高画質で保存し直したものを掲載している。

サンプル

【サンプル1】ISO 100、絞りF11、シャッター速度30秒

サンプル

【サンプル2】ISO 100、絞りF11、シャッター速度30秒

サンプル

【サンプル3】ISO 100、絞りF11、シャッター速度30秒

サンプル

【サンプル4】ISO 100、絞りF11、シャッター速度30秒

サンプル

【サンプル5】ISO 6400、絞りF5.6、シャッター速度1/25秒

サンプル

【サンプル6】ISO 100、絞りF11、シャッター速度30秒

サンプル

【サンプル7】ISO 6400、絞りF5.6、シャッター速度1/25秒

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