最新パーツ性能チェック ― 第53回
【最新パーツ性能チェックVol.53】
Spiderの“4本の脚”となる「RADEON HD 3800」シリーズはゲーム環境をどう変える?
2007年11月24日 23時00分更新
発熱と消費電力
さて、SpiderプラットフォームにせよHD 3800シリーズにせよ、AMDが特に力点を入れているのが「消費電力あたりの性能比」の向上だ。HD 3800シリーズでは55nmプロセスに移行することでGPU自体の消費電力を抑制するとともに、これまでモバイル向けGPUに採用されていた「PowerPlay」を追加することで消費電力削減により積極的な姿勢を示している。
そこでアイドル時及び3D描画時の消費電力を「ワットチェッカー」で比較してみた。同時に、HD 3800シリーズに関してはドライバ側で温度が計測できたため、各々の時点での温度もあわせて測定している。
なお、以下の2つの表に限り、バーが短い(数値が小さい)ほうが優秀となる。
![]() |
|---|
| 消費電力(単位:W) |
![]() |
|---|
| 温度(単位:℃) |
結果はさすが55nmプロセスというべきものとなった。ライバル8800GTも65nmプロセス採用で低消費電力になったが、アイドル時の消費電力はHD 3800シリーズの敵ではない。 消費電力とは裏腹に、GPU自体の発熱はむしろすごいことになっている点には十分な注意が必要だ。特にHD 3850ではクーラー自体が1スロットと薄いため廃熱がギリギリという感じすらある。グラフィックボードに直接風が当たるようにファン配置を見直すほうがよいだろう(ベンチ時はボードの真上から12cmファンの風を当てている)。
カジュアルゲーマーがゲームを楽しみたい時に最適
先に解説した通り、今回のHD 3800シリーズは残念ながらゲーマー垂涎のハイエンドグラフィックボードではない。上位のHD 3870ならシリアスゲーマーにも何とか使えるが、実売価格で同クラスにある「GeForce 8800GT」に張りあえるかと言われれば言葉に詰まる。むしろ、カジュアルゲーマーがちょっと本腰を入れてゲームを楽しみたい時に選びたいもの、といった印象が強い。DirectX10.1にいち早く対応しているため、“今買ってもしばらくは最新”でいられるというのも見逃せないポイントだ。 もちろん、ドライバの熟成度やゲーム側の対応強化など、HD 3800シリーズがゲーマーズ・チョイスとなるには幾つかのハードルが残されている。Phenomと組み合わせたときの真のパフォーマンスはどうなるか、今後予想されるNVIDIAの反撃にどう対処するかも含めて、まだまだこれからの製品であるといえよう。
















