[東京 15日 ロイター] 楽天<4755.Q>が15日発表した2007年1─9月期業績は、営業利益が前年同期比11.8%増の197億円だった。証券市況の冷え込みなどから証券事業は大幅減益となったものの、EC(電子商取引)事業などの増益が打ち返した。
金融事業は振るわなかった。クレジット・ペイメント事業は「楽天KC」で債権管理・回収体制の強化を進め7─9月期に四半期ベースで黒字転換した。ただ、楽天KCが昨年、会社分割した影響や、今期に立ち上げたバンキング事業での先行コスト増などがあり、1─9月期は同事業全体で5億円の営業赤字(前年同期は87億円の営業赤字)となった。
証券事業も、新興市場を中心にした株式市況の停滞や、株式委託手数料変更にともなう手数料収入の減少で、営業利益は同64.5%減の47億円と大きく落ち込んだ。
増益に貢献したのは、非金融事業。分野別には、EC事業が「楽天市場」などで会員数や出店店舗数、流通総額を堅調に伸ばし、営業利益は前年同期比18.4%増の135億円となった。法人向けサービス強化を進めたトラベル事業の営業利益は、同37.7%増の46億円だった。
売上高は、昨年実施したクレジット事業譲渡の影響などで、同1.4%減の1510億円、経常利益は同13.2%増の211億円、当期純損益は持分法適用関連会社株式の売却益などがあり、435億円の黒字(前年同期は87億円の赤字)となった。
同社は通期見通しを公表していないが、会見した三木谷浩史社長は10―12月期について「非常に良い第4四半期になるとみている」と語った。三木谷社長は「楽天市場やトラベル、証券、KCは、ますます好調」と語り、主力事業が堅調に推移するとの見通しを示した。7月立ち上げたバンキング事業や昨年開始のオークション事業などは「多少赤字でも積極的にやる。(収益貢献は)すぐには見込めそうにない」との考えを示した。
三木谷社長は、楽天市場などの電子商取引を含め、今後の海外展開にらみ準備を進めていることを明らかにした。三木谷社長は「来年中に2、3カ国で開始することになるのではないか」と語った。開始時期のメドは来春としたが、具体的な国名には言及しなかった。
(ロイター日本語ニュース、平田 紀之記者)
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