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「実はニコニコ動画はあまり見ていないんです」

内輪ウケをオープンに──手塚眞が語る「国際ニコニコ映画祭」の狙い

2007年11月02日 21時04分更新

文● 松本佳代子、編集部 語り●手塚眞 写真●三井昌志

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ニコニコ映画祭

「国際ニコニコ映画祭」の公式ページ

 10月10日から「RC2版」のサービスが始まった「ニコニコ動画」では、「ニコスクリプト」などの新機能が順次追加されている(関連記事)。そのRC2スタートに合わせて、発表されたのが「国際ニコニコ映画祭」(以下、ニコニコ映画祭)だ。

 映画祭といってもプロから募った作品を見せるわけではなく、ニコニコ動画の一般ユーザーから作品を募集して、「ニコニコ大賞」や優秀賞などの賞を選ぶという「お祭り」のようなイベントになる。作品の募集はすでに始まっており、11日まで応募を受け付ける。

 この企画の発案者は、映画やテレビなど数々の映像作品などを手掛けてきた、ビジュアリストの手塚眞氏。手塚氏は、ニコニコ映画祭の審査委員長も務める。

 ニコニコ動画といえば、「Yahoo! オークション」や「mixi」よりも短期間で100万人の登録会員を獲得し、今、日本で大きく注目を集めているウェブサービスのひとつだ(関連記事)。そのニコニコが、今度は何を「やらかして」くれるのだろうか。手塚氏に話を聞いた。

手塚眞(てづかまこと)


1961年、東京生まれ。「ヴィジュアリスト」という肩書きで、映画、テレビをはじめとする映像、小説やイベントなど、ジャンルを超えた表現活動を行なうクリエーター。1999年、10年を費やした長編映画「白痴」を監督し、ヴェネチア国際映画祭でデジタルアワードを受賞。2005年、テレビアニメ「ブラック・ジャック」を監督し、東京アニメアワード優秀作品に選ばれる。父は漫画家の手塚治虫氏。




2、3ヵ月で急に決まった企画だった


 ニコニコ動画同様、ニコニコ映画祭も短期間でその準備が進められた。開催を働きかけたのは、手塚氏自身だという。

「ニコニコ動画は、ニコニコユーザーの中だけでウケている傾向があると感じていました。だから、もっとオープンに面白がれるようなサービスがあればと思って、『映画祭をやろう』と提案をしたら、ドワンゴさんやひろゆきさんが『それは面白い!』と乗ってきたんです。あっという間に言い出しっぺの僕が審査委員長をやることに決まりました」

 構想から開催までの準備期間は、約2、3ヵ月。手塚氏も「ネット上で起こることは速いですからね」と、そのスピード感を理解している。


(次ページに続く)

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