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インテル、ミッションクリティカル用途向けの「デュアルコア Itaniumプロセッサー 9100番台」を発表

2007年10月31日 17時51分更新

文● 編集部 小西利明

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デュアルコア インテル Itanium プロセッサー

デュアルコア インテル Itanium プロセッサー(写真下)

 インテル(株)は31日、サーバー向けCPU「Itanium」の新製品として、「デュアルコア インテル Itanium プロセッサー 9100番台」など7製品を発表した。また、同日に東京都内で開かれた新製品説明会では、次世代のクアッドコアItanium「Tukwila」(タックウィラ)のCPUウエハーが披露された。

 新しい9100番台のデュアルコアItaniumは、既存のデュアルコアItanium 9000番台と性能面(クロック周波数や3次キャッシュ容量)などはほとんど変わっていないものの、ミッションクリティカル用途に用いられるシステム向けに、信頼性を向上させる機能を追加した点を特徴とする。

 「コアレベル・ロックステップ」と称する機能では、CPUコア内部で起こるエラーの検出を行なう機能。既存のソケットレベル・ロックステップと組み合わせることで、演算結果の一貫性を保証し、信頼性を実現するとしている。

「コアレベル・ロックステップ」の説明図

「コアレベル・ロックステップ」の説明図

 また、「デマンド・ベース・スイッチング」と呼ばれる省電力機能も実装。サーバーシステムの電力消費を減らして、エネルギーコスト削減を可能とする。

 最高性能品である「デュアルコア インテル Itanium プロセッサー 9150M」の場合、動作周波数は1.66GHz。オンダイの3次キャッシュメモリーを24MB内蔵する。TDPは104W。9150Mと合わせてデュアルコアItaniumが6製品、加えてシングルコアの「シングルコア インテル Itanium プロセッサー 9110N」が1製品ラインナップされている。

 主な仕様と1000個受注時の価格は以下のとおり。OEM先への出荷も開始している。

デュアルコア インテル Itanium プロセッサー 9150M
動作クロック周波数:1.66GHz|3次キャッシュ容量:24MB|システムバス周波数:667MHz
TDP:104W|価格:42万900円
デュアルコア インテル Itanium プロセッサー 9150N
動作クロック周波数:1.6GHz|3次キャッシュ容量:24MB|システムバス周波数:533/400MHz
TDP:104W|価格:42万900円
デュアルコア インテル Itanium プロセッサー 9140M
動作クロック周波数:1.66GHz|3次キャッシュ容量:18MB|システムバス周波数:667MHz
TDP:104W|価格:22万5700円
デュアルコア インテル Itanium プロセッサー 9140N
動作クロック周波数:1.6GHz|3次キャッシュ容量:18MB|システムバス周波数:533/400MHz
TDP:104W|価格:22万5700円
デュアルコア インテル Itanium プロセッサー 9130M
動作クロック周波数:1.66GHz|3次キャッシュ容量:8MB|システムバス周波数:667MHz
TDP:104W|価格:17万6900円
デュアルコア インテル Itanium プロセッサー 9120N
動作クロック周波数:1.42GHz|3次キャッシュ容量:12MB|システムバス周波数:533/400MHz
TDP:104W|価格:10万3700円
シングルコア インテル Itanium プロセッサー 9110N
動作クロック周波数:1.6GHz|3次キャッシュ容量:12MB|システムバス周波数:533/400MHz
TDP:75W|価格:7万9300円

訂正:掲載当初、“デュアルコア インテル Itanium プロセッサー 9130N”と記載していましたが、同社からの訂正があり、正しくは“9130M”でした。(2007年10月31日)



クアッドコアのTukwilaのウェハーを披露

カーク・スカウゲン氏

デュアルコアItaniumを掲げる、米インテル デジタル・エンタープライズ事業本部 副社長のカーク・スカウゲン氏

 新製品説明会では、米インテル デジタル・エンタープライズ事業本部 副社長兼サーバー・プラットフォーム事業部長のカーク・スカウゲン(Kirk B.Skaugen)氏により、Itanium 9100番台の特徴のほかに、Xeonプロセッサーのアップデートや次世代のItaniumプロセッサー「Tukwila」について語られた。

 Xeonプロセッサーについては、45nmプロセスで製造される「Penryn」世代のXeon「Xeon 5400番台」が「1ヵ月以内に導入される」。既存のXeon 5300番台と同じソケット、熱設計で作られ、容易にアップグレードが可能としている。また、低価格のサーバーシステムチップセットとして、DDR2メモリーに対応した「San Clemente」(サンクレメンテ)チップセットも同時期にリリースする。

Tukwilaの概要

Tukwilaの概要。TukwilaでItaniumは大きく変わり、Xeonと同じソケットベースになる

TukwilaのCPUウエハー

TukwilaのCPUウエハー。1つのCPUダイのサイズは大きめだ

 Tukwilaについては新たに明かされた情報はなかったが、CPUのウエハーが披露されたほか、クアッドコア化やFB-DIMM対応メモリーコントローラーの統合、2008年登場予定のCoreマイクロ・アーキテクチャー後継CPU「Nehalem」と同じインターコネクトバスを採用といった情報が説明された。

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