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リンデン副社長に聞く、日本におけるSecond Lifeのあり方

2007年10月19日 12時10分更新

文● チジー・ディリー、撮影●萩原 淳(パシャ)

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 17日と18日の2日間、東京で開催された「バーチャルワールドサミット 2007」は、Second Lifeに代表される仮想世界をビジネスにどう生かすかをテーマにした日本最初のビジネスサミットだ。

ユン副社長
米リンデンラボ社 ビジネス担当副社長のジンス・ユン氏

 初日には、同イベントのために来日した米リンデンラボ社 ビジネス担当副社長のジンス・ユン(Ginsu Yoon)氏による講演が行なわれた。ユン氏は、国際的な市場開発、企業向けのビジネス開発、外部開発者プログラムを含む、リンデンラボのさまざまなビジネス処理を担当している人物である。

 講演では、Second Lifeをビジネスや企業マーケティングに生かしたいと考えている人々に対する、リンデンラボの立ち位置について説明されたほか、「Second Life」およびその企業向けパッケージである「Second Life GRID」についてのキーメッセージ、プラットフォームとしての価値などがプレゼンテーションされた。

 筆者は初日の17日に、個別インタビューを行なう機会を得た。ここでは、その中から「日本マーケットに対して、リンデンラボがどう関わっていくつもりか」という部分を中心にお伝えしたい。



日本でのビジネスは日本人が切り開いてほしい


── リンデン・ラボの目標(ゴール)は何ですか?

ユン 一言で言えば、柔軟性のあるバーチャルワールドプラットフォームを提供し続けていくことです。

 「広範囲で多様な体験を通じて感動を共有する」「誰もがコンテンツを手がけられる」「自分たちの手でコミュニティーを培っていく」──こういったSecond Life内でのユーザー体験は、ウェブの世界の発展にも大きく貢献していると思っています。

 この方向性を今後も維持し、インターネットの発展に貢献し続けていくことが、われわれのゴールと言えるでしょう。


──Second Lifeをビジネス視点で考える人たち(もちろん一般的なユーザーも含まれますが)から、よく耳にするのは「リンデンラボがどの程度のサポートをしてくれるのか」という話題です。

ユン ここで明確にしておかなければいけないのは「プロダクト」としてのSecond Lifeと「プラットフォーム」としてのSecond Lifeは切り分けて考えなければならないということです。

 もちろんSecond Lifeをプロダクトとして考えた場合は、日本のエンドユーザに向けたサポートが必要ですし、よりよい製品作りのためにも努力していかなければなりません。

 しかし、プラットフォームとして考えた場合は事情が変わってくるでしょう。(プラットフォームを生かすという観点では)日本の企業のほうが、日本人に最適なサービスやエクスペリエンスのあり方を知っているはずですし、どのようなサポートが適しているのかも理解しているはずです。

 ですから、セカンドライフビジネスに関わる方々たちには、自らそこを切り開いていくことを期待したいのです。


── そのメッセージは誤解を招きそうです。積極的に動く米国人の体質とは異なり、日本人は「何かしらの箱」を与えられるべきと考えることが多いのです。

ユン 確かに「プラットフォームだけを提供しているのだ」という言い方では「え? 自分たちで全部やれというの? サポートをしてくれないの?」という意味に受け取られるかもしれません。

 しかし、これは“関係ないよ”という意味ではまったくないんです。

 日本におけるコミュニティー育成にしろ、ビジネスにしろ、「私たちは一緒に歩むべきだ」(going to be us)と常に考えています。もちろん、そのための努力はします。

 しかし、私たちが「日本人特有の考え方」や「日本国内のビジネス」の本質的な部分をすべて理解するのは不可能なんです。

 例えば、日本では「MySpace」ではなく、「mixi」が成功しているというのは象徴的な事例です。ビジネスにしても、コミュニティーにしても(私たちのアクションを待つだけではなく)「日本ならではのもの」を自分たちの手で作り出していってほしいと思います。

 「It is your market, you know the best」(日本市場については、日本人がもっともよく知っているでしょ?)ということを言いたいのです。

※インタビューの詳細に関しては、当サイトおよび11月24日発売の「月刊アスキー 1月号」で改めて掲載する予定です。

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