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ユーザーとつくるデジタルライフスタイル――マイクロソフト、新たな協業戦略を発表

2007年10月02日 21時34分更新

文● アスキービジネス編集部

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2日、マイクロソフトはデジタルライフスタイルを推進するため、放送事業者や音楽レーベル、コンテンツプロバイダーなどの生活に密着したサービス企業との連携を強化することを発表した。


生活に密着したサービス企業との協業を進めていく


 2日、マイクロソフトはデジタルライフスタイルの分野で、新たなパートナー企業との協業を推進していくことを発表した。

 執行役 専務 デジタルライフスタイル推進担当の眞柄泰利氏は「これまでのハードウェア・ソフトウェアベンダーや量販店などのIT業界を中心としたパートナーシップだけでなく、放送事業者や通信事業者、音楽レーベル、コンテンツプロバイダーなど、生活に浸透したサービス企業との新たなパートナーシップを築いてく」と述べた。

マイクロソフト 執行役 専務 デジタルライフスタイル推進担当 眞柄泰利氏

マイクロソフト 執行役 専務 デジタルライフスタイル推進担当 眞柄泰利氏

マイクロソフト 執行役 専務 デジタルライフスタイル推進担当 眞柄泰利氏

 マイクロソフトは10月2日から6日まで幕張メッセで開催される、最先端IT・エレクトロニクスの総合展「CEATEC JAPAN 2007」に出展しており、新サービスの一部を紹介した。

 今回発表されたのは、まず、レーベルゲートが提供する音楽配信サービス「“mora win”Type1 Music Store」。すでに2007年1月30日よりWindows Media Player11の「おすすめオンラインストア」として提供されている、“mora win” が今回全面リニューアルを行ない、Windows Media Player 11とより一体化されたインターフェースとなった。このサービスは10月2日よりサービス提供が開始されている。

「CEATEC JAPAN 2007」会場内では実際に“mora win”の実機を置いてプロモーションを行なっていた。ダウンロードした音楽はNTTドコモのD903iやD903iTVといった携帯電話などで持ち運ぶことができる

「CEATEC JAPAN 2007」会場内では実際に“mora win”の実機を置いてプロモーションを行なっていた。ダウンロードした音楽はNTTドコモのD903iやD903iTVといった携帯電話などで持ち運ぶことができる

「CEATEC JAPAN 2007」会場内では実際に“mora win”の実機を置いてプロモーションを行なっていた。ダウンロードした音楽はNTTドコモのD903iやD903iTVといった携帯電話などで持ち運ぶことができる

 レーベルゲートの代表取締役 今野敏博氏は「以前に比べ検索スピードが大幅にアップしたことにより、mora winのコンテンツにシームレスに移行でき、ずいぶん使いやすいインターフェースになった。Windows Media Player11といった誰もが使えるミュージックプレイヤーを通じて、ダウンロードした音楽を聴く楽しみをもっと多くの人々に知ってもらいたい」と述べた。また、このmora winはJ-WAVEのインターネットラジオ“Brandnew-J”との連携に対応しており、そこで流れた曲をユーザーがすぐに購入することができる新サービスも開始する。

レーベルゲート 代表取締役 今野敏博氏

レーベルゲート 代表取締役 今野敏博氏

レーベルゲート 代表取締役 今野敏博氏

 同じくCEATECの開場で、「Windows Vista」のデスクトップ画面に「楽天市場」の最新情報を常時表示するガジェット「楽天ランキングTOWN」β版を10月中旬より提供することが発表された。これはガジェットで楽天市場の売れ筋ランキングや最新情報などを知ることができるサービス。楽天 執行役員 開発・編成統括本部 プロデュース本部副本部長 和田 圭氏は「これまでWebブラウザベースのサービスを中心に注力してきたが、ビジュアルの表現力が向上しているデスクトップとの連携を図り、タイムセールやポイントキャンペーンといったイベント情報からサイトに誘導していきたい」とその狙いを語る。

楽天 執行役員 開発・編成統括本部 プロデュース本部副本部長 和田 圭氏

楽天 執行役員 開発・編成統括本部 プロデュース本部副本部長 和田 圭氏

楽天 執行役員 開発・編成統括本部 プロデュース本部副本部長 和田 圭氏

「楽天市場」の約1890万点ある商品の中からランキングを紹介し、一つの街に見立てた世界観で表現するガジェット(画面クリックで拡大)

 「楽天市場」の約1890万点ある商品の中からランキングを紹介し、一つの街に見立てた世界観で表現するガジェット(画面クリックで拡大)

 眞柄氏は企業が提供するサービスのあり方がここ数年で大きな変化を遂げたこと指摘する。「You Tubeにしろ、iTunesにしろ、ユーザーがサービスをつくりあげていったという側面がある。我々がここで提供するのは“半熟”のサービスでもいい。“ソフトウェア+サービス“といった新たな方向性でデジタルライフスタイルを豊かにするサービスを提供していく際に、メーカー側が一つのサービスを押しつけるのではなく、ユーザーと一緒に新しいサービスをつくりあげていきたい」(眞柄氏)。

 そこでマイクロソフトは、ユーザーに新たなデジタルライフを提案するため、パートナー企業と共同マーケティングを行なうコンソーシアム「Windows Vista Digital Lifestyle Consortium」を今年11月に発足することを発表した。すでにNEC、シャープ、東芝、富士通の4社はコンソーシアムに賛同を表明している。マイクロソフトは国内に7000社のパートナー企業があり、「11月の正式発足時には数十社の規模からスタートさせていき、情報を発信して随時拡大していく。本格的な動きは2008年になる」と眞柄氏は述べている。

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