2007年10月23日 23時30分更新
ビジネスマインドで語るIT投資
セキュアなネットワークと事業展開の先を読んだサービスの選択
――本社、コールセンター、温泉宿といった各拠点を連動させることで、ビジネスが広がりましたが、拡大したビジネスはどうマネージメントしていますか?
IT戦略なしでは語れません。今回の場合、財務情報、予約情報をやり取りするわけなので、セキュリティ面には気を使いました。昔でいう専用線並みの使い勝手があるネットワークを考えました。
また、それぞれの温泉宿は距離的に離れており、今後も段階的に拠点数が増えていくことも想定されました。ビジネスが地域的に、あるいは量的に拡大していく中で、全国どこに新拠点を設立したとしても、すばやく、安価に、われわれのビジネスに対応できるネットワークサービスが必要でした。
いざビジネスが動き出すと、当初の想定よりも必要なもの、いらないものが当然出てきます。最初にあらゆる状況を想定したシステムを構築するというのは担当者としては、一見理想的です。ですが、会社全体として、その金銭的リソースをどこから捻出するのか、リスクを負えるのかなど問題点は多い。そこまで考えた上で、まずは最低限のところから始めて、必要なものを追加していく形が望ましいと考えています。
――安全性、かつ拡張性。当然コスト面も検討する。
具体的には、インターネットではなく、セキュリティ面で優位性を感じた閉域網(囲み記事参照)で各温泉宿やデータセンターといった拠点を結ぶ。全国どこに新拠点を設立しても対応できる。コスト面でミニマムサイズから始められる。そういった条件を満たしてくれるネットワークサービスとして、今回、NTTコミュニケーションズの「Group-VPN」を採用しました。
――今後のことも考えたうえでの採用というわけですね。次の事業展開について教えてください。
各温泉地のブランドと、「大江戸温泉物語」というブランドのバランスをどうするか、あるいは施設ごとのプライシングをどう考えるかなど、まだまだ改善の余地が残っています。
また、すでに稼動しているものだけでなく、実はこの後もすぐに3施設増やすことになっているのです。
ブラッシュアップしつつ、事業を拡大できる体制が見えてきたところです。
広域ネットワークと聞いて、すぐに思いつくのがインターネットだろう。だが、インターネットは世界中の人々によって共有され、自由に使われている公衆のネットワークだ。そのまま利用すると、通信の途中で悪意のある第三者によって、重要度の高い情報が漏洩する危険性を常にはらんでいる。
そこで、会社などでインターネットを利用して拠点間通信を行う場合、「VPN」という、仮想的に拠点間を専用線のように利用可能にする技術を用いるのが一般的。インターネットを介してVPNを利用する場合、拠点ごとに専用のVPN機器を設置し、機器と機器の間でデータを暗号化して通信を行う。
インターネットとVPNによって、拠点間通信にかかるコストは格段に減少した。ただ、データを暗号化しているとはいえ、インターネットという公衆のネットワークに重要な情報を流すことに不安を感じる会社も多いようだ。
今回の記事で紹介した大江戸温泉物語株式会社ではNTTコミュニケーションズの「Group-VPN」という、閉域網と呼ばれるネットワークを利用したVPNサービスを選択している。閉域網は、インターネットのようなオープンなネットワークと違い、拠点間の接続に専用のデータ回線を用いている。閉域網を利用したVPNサービスは、契約者だけが利用できるので、インターネットより安心度が高い、と評判だ。
なかでも、この「Group-VPN」は、閉域網のサービスとして専用の回線を用いているにもかかわらず、利用しやすい価格帯となっている。ビジネスの基盤となる企業ネットワーク構築の有力な選択肢として、今後注目のサービスだ。
閉域網とインターネットの違い
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|---|---|---|
| 閉域網では無関係のユーザーはアクセスができない。ネットワーク全体でセキュリティを確保している。 | インターネットは誰でもアクセス可能なネットワーク。通信セキュリティはデータごとに暗号化することで確保。 |
協力:NTTコミュニケーションズ株式会社
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