Intel系CPU対応のNVIDIA製チップセットとしては、初のVGA機能統合型の製品となる「Geforce 7150 + nForce 630i」を搭載するLGA 775対応マザーボードのサンプル版がTWOTOP秋葉原本店に入荷した。メーカーはBiostarで「TF7150U-M7」というモデルだ。
「MCP73U」こと「Geforce 7150 + nForce 630i」は、1チップ仕様のVGA機能統合型チップセット。本日25日が正式発表とのことだが、今のところNVIDIAのウェブサイトに詳細は掲載されていない。よって今回のサンプル版に同梱されていたマニュアルとその他資料から特徴を挙げると、対応FSBは1333/1066/800MHzで、近日登場予定の製造プロセス45nmのCPUにも対応。メモリは「シングルチャンネル」のDDR2-800までとなるほか、Serial ATA、RAID 0/1/0+1/5、ギガビットイーサネット、USB×10などをサポートする。また「Vista Premium」となる統合のVGA機能はクロック600MHz+でHDCP対応のDVI/HDMI出力に対応している。
ちなみに今回登場した「Geforce 7150 + nForce 630i」はシリーズ最上位モデルという位置付け。このほか、「MCP73PV」こと「Geforce 7100 + nForce 630i」や「MCP73V」こと「Geforce 7050 + nForce 630i」(FSBは1066まで/GPUクロック500MHz/DVI/HDMIなし)などもラインナップされると思われる。
展示中のBiostar「TF7150U-M7」のスペック自体は非常にシンプルで、フォームファクタはmicroATX。拡張スロットはPCI Express x16×1、PCI Express x1×1、PCI×2、メモリスロットはDDR2 DIMM×2(シングルチャンネルDDR2-800、最大4GBまで)。オンボードインターフェイスとして、VGAやギガビットイーサネット(Raltek)、Serial ATA×4(RAID 0/1/0+1/5対応)、IDE×1、8chサウンド(Realtek)などを搭載。I/O部には「D-Sub」のほか、「DVI-D」と「HDMI」ポートも用意(デジタル出力は排他)されている。なおTWOTOP秋葉原本店によると「TF7150U-M7」の具体的な入荷時期や価格は未定とのこと。
Intel系CPU対応製品において、VGA機能統合のチップセットは、Intel社のほぼ独占とも言っていい。「G31」をリリースしたものの「G35」の投入に手間取るIntelだけに、少なくとも「G965」のVGA機能を上回りそうな今回の「Geforce 7150 + nForce 630i」登場は注目の存在となりそうだ。ただ気掛かりなのはチップセット本体の物理的な構造上、対応メモリが「シングルチャンネル」のDDR2-800までとなる点だが、同チップセット搭載製品であれば販売価格はそれほど高くはならないと思われるので、Vistaも動くVGAオンボードの安価なPCを目指すのであれば割り切ってしまうのもアリだろう。