「でかくて重い」が、やっぱり一眼は「気持ちいい」
とまあ、クオリティー面ではいいことだらけであるが欠点もある。
まず、でかくて重い。軽い機種もあるけれど、それでもコンパクトデジカメに比べると重くてかさばる。かさばると、どうしても「いつも持って行く」わけにはいかない。コンパクトデジカメだと、とりあえず持ってれば不意の猫にも対応できるからね。
そして高い。やはり一眼レフはそれなりに金がかかる。
フォーカスの合う範囲が狭いので、ちょっとしたズレでピンボケになりやすかったり、多くの機種が液晶ディスプレーを見ながら撮れないなど、コンパクトデジカメよりシビアな面もある。
最近は「ライブビュー」といって、液晶ディスプレーを見ながら撮れる機種も出てきたが、もともとが撮影用の設計じゃないので、さほど気楽には使えない。先週の写真「ネコを撮る人を撮る」(関連記事)にあったように、やはり一眼レフはしっかりと構えてちゃんと撮らなきゃいけないのだ。
そうそう、最後に6番目のメリットもあげておこう。一眼レフは「気持ちいい」。シャッターを切ったときの感触とメカニカルな音。人差し指をシャッターにかけ、左手でレンズを持ち、ファインダーをのぞいたときの被写体に集中していく感じ。それを快感と感じるようであれば、ぜひ挑戦を。
筆者紹介─荻窪圭
老舗のデジタル系ライターだが、最近はMacとデジカメがメイン。ウェブ媒体やカメラ雑誌などに連載を持ちつつ、毎月何かしらの新型デジカメのレビューをしている。趣味はネコと自転車で、天気がいい日は自転車で都内を走り回りながら面白いものを見つけては撮影する日々。最近の単行本は『デジカメ撮影の知恵』(宝島社新書)。密かにネコ動画ポッドキャストも更新中。
*次回は10月2日掲載予定
この連載の記事
-
第865回
デジカメ
4つのカメラを搭載したサムスン電子「Galaxy S24 Ultra」は猫の顔アップもピシッと撮れる -
第864回
デジカメ
”猫撮影の基本”第3弾! 背景やボケ具合をコントロールするとよりイメージどおりの写真が撮れる -
第863回
デジカメ
”猫撮影の基本”第2弾! 広角と望遠の特性を知って使い分けると写真のバリエーションがぐっと広がる -
第862回
デジカメ
構える高さを工夫すると猫写真は大きく変わる! 新年度なのであらためて猫の撮り方ノウハウをご紹介 -
第861回
デジカメ
10年前に撮った猫とまさかの再会! 数年ぶりに出会っていた猫たちの写真をライブラリーから探し出した -
第860回
デジカメ
膝の上で気持ちよさそうにしている猫を親指シャッターやアクロバティックな体勢で自撮り! -
第859回
デジカメ
富士フイルム「X100VI」は発売前から大人気! 歴代「X100シリーズ」で撮った猫写真を集めてみた -
第858回
デジカメ
ぱぱっと設定できて程良い距離感で猫が撮れる! 富士フイルム「X100VI」は楽しい趣味カメラだ -
第857回
デジカメ
噛んだり、テレビを見たり、眠ったり……うちの黒猫ミルならではの瞬間を狙ってみた -
第856回
デジカメ
望遠に強い「OM SYSTEM OM-1 Mark II」+100-400mmレンズで寝ている猫を“どアップ”で撮影 -
第855回
デジカメ
ロゴが「OM SYSTEM」に変わった「OM-1 Mark II」を持って早速猫撮影へ - この連載の一覧へ